こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
とても魅力的な、10オンスのデニム生地に出会いました。
本日は、そんなお話です。
10ozデニムでオリジナルの商品を作る
デニム生地の選定について
オリジナルのジーンズや、半袖のデニムシャツを企画するにあたり、これまで多くのデニム生地のサンプルを手に入れ、様々な経年変化テストを行ってきました。
その過程で思うのは、デニム生地というのは、実に奥が深く…。
例えば、染め方や回数がこれで、織り方がこれで、糸の撚りがこれで、綿花がこれで・・・など、カタログスペックをいくら並べても、様々な要素が複雑に絡み合って1枚のデニム生地になる訳で。
結局のところ、織りあがった生地を経年変化させるテストを繰り返すほか、その生地のポテンシャルを測ることは出来ません。
オリジナルのデニム生地の開発の難しさはここにあり、
理想とする生地を作り上げるには、何度も試験反(デニム生地の反物の試し織り)を繰り返し、その結果を見て染めや織り、糸を微調整していく必要があり、その都度、試験反を作る必要があるので、膨大な時間とコストがかかります。
あとは、このトライ&エラーによる理想をどこまで追求し、どこで妥協するか?というところになる訳で、これがオリジナルを開発するブランドのこだわりの深さと直結してきます。
私のような個人でやってるような人間には…資金的にかなりハードル高く…。
とあるジャパンブランドさんは、頻繁に「限定のデニム生地」という形でレア感を煽った商品作りをしているところがあったりしますが、
「こういうデニム生地を作りたい」という理想を追求した先で作られたデニム生地ではなく、とりあえず試験的なレシピで作ったらできた、その場限りのデニム生地(試し織りに近い少量)を使って作られた商品もあります。
別に、そういうデニム生地で商品をリリースするのは悪いとは思いませんが、「オリジナル生地」を謳うのであれば、ブランドとして納得できる経年変化をすることを確認した上でリリースしてほしいというのは、いちジャパンデニムファンとしての願いです。
美しいデニム生地との出会い
…ということで。
私はオリジナル商品を考えていく上で、日本の機屋さんが作られた膨大なサンプルの中から、理想のデニム生地を選ぶことに注力しています。
この作業だけでも、もはや把握しきれない量があり、宝探しのような楽しさがあります。
その過程の中で一つ、「これは実に素晴らしい」と思える生地に出会いました。
その生地とは、とある、10オンスのデニム。
経年変化テストをすると、グラデーションのインディゴブルーの美しさに加え、縦落ちが若干、強調された調整がなされた生地。
この生地に、引き込まれるような魅力を感じました。
しかし。
10オンスというのは、アメカジ的にあまり使い勝手の良い重さ・厚さの生地ではありません。
デニムシャツですと通常は6〜8オンスのデニムを使いますし、ジーンズの場合はライトオンスといっても12オンス以上の生地。
そう。
アメカジ的なヴィンテージ衣料の世界では、10オンスは「中途半端」なのです。
それでも、様々な生地を検証した中で、この10オンスだから見える経年変化があり、実に楽しい生地。
これを使った、着用頻度が高いベーシックなアイテムを作ってみたいな…。
そういう想いから、半袖デニムシャツと併せて企画したアイテムがあります。
まだ細部の追い込みを続けていますが、今年中のリリースを目指します。
本日もご一読、ありがとうございました。
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