こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
今、デニム界隈で絶賛されている話題の本があります。
関係者の方とお話すると、必ず「読んだ?」っていう会話になる、アレ。
その本の名は『501XXは誰が作ったのか?』。
青田 充弘 著、リットーミュージックが出版。
おそらく、国内に現存する書籍中で最高のヴィンテージデニムの考察本です。
リーバイス、そしてジーンズの誕生から1960年代までの【501】の変遷を、膨大な資料を元にし
特筆すべきは、単なる表面的なジーンズの仕様の変遷だけではなく、その生産の裏側で、
誰に、
どういう事情があって、
どんな環境において、
仕様を変更してきたか(せざるを得なかったか)、
…というところまで、著者が集めた資料と、当時の社会情勢を加味しながら想像も交えて説明がされているのです。
これを読むことで、私たちが知っているヴィンテージの仕様が、点から線になり、一つのストーリーとして繋がってきます。
そう。
これは「501」というジーンズが、生まれて育っていく、壮大な物語。映画になってもおかしく無い内容です。
この本は、デニムが好きな人は必見です。これまでの知識がリセットされる感覚になります。
それもそのはず、この本の巻末でも著者が語っているのですが、ヴィンテージのジーンズに関してデータも裏付けも無い情報を、様々な雑誌が当たり前のように掲載してきたことを批判。
そのため、本書には実際に存在する資料を大量に集め、分析を生業とする筆者の研究データを元にした内容に終始一貫しているのですが、それはつまり、これまでの雑誌への強烈なアンチテーゼと言えるでしょう。
リーバイスに関しては多くの資料が火災で消失してしまっているため、ヴィンテージリーバイスの研究資料として、この本を超える資料は今後出てこないと思われます。
超えれるとしたら、この本の更新版という形だけでしょう。
それにしても・・・
重厚な内容、膨大な資料、的確な考察。それに反して、とっても軽い表紙デザインと装丁。この外観でこの本は相当損してるような…
それはともかく、中身は最高。歴史に残る永久保存版の書籍。
一度読むと、デニムの楽しみ方が何倍にも広がります。デニム好きはマストバイですよ!
しかし、出版社の「リットーミュージック」ってどこかで聞いたことあるなぁ、と思って実家の本棚を見渡して見ると・・・
あー、バンスコ(バンドスコア)出してる出版社さんだった。
なぜここから出版されたのか、と初めは不思議に思っていましたが、これもファッション雑誌の間違った情報の掲載に対するアンチテーゼなのでしょう、と邪推。
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本日もご一読、ありがとうございました。
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