こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
タイのバンコクに、チャトチャック・ウィークエンド・マーケット(Chatuchak weekend market)という、週末(土日)だけ開催される市場があります。
タイに遊びに来られたことのある方は、1度は行ったことがあるのでは?
ここは、この手の市場では恐らく世界最大。
正確な規模は不明ですが、広大な敷地面積の中に約15,000店舗(個人商店)がここに密集していると言われています。
お土産物、洋服、骨董品、アクセサリー、生活雑貨、植物、動物…ここには、なんでもある。
週末の土日しかやっていないという理由もあるでしょうが、日に30万人が訪れるということで、ちょっとした規模の街の人口が週末にこのマーケットに集中していることになります。
東南アジアのこういうマーケットって、偽物やジャンク品などが多い印象をもたれるかも知れませんが、ココは決してそんなことはなく、出店している店のほとんどが「かなり真っ当な商売」をしています。
と言いつつも、たまに工場からの横流し品を売っているお店=「本物の商品なのに非正規ルートで格安で販売している悪いお店」もあるのですが、それって消費者的にはウェルカムだったりしますよね。
そんなお店を探し出すのが、このマーケットの楽しみの一つ。
とはいえ、如何せん広大な敷地に、膨大な店舗数。
仮に1店舗につき5秒間でパトロールしたとしても、15,000店舗を全部見るのに21時間かかる計算。
つまり、1日ではとても回りきれない場所です。
で、ここからが重要なのですが。
この膨大なショップの数々の中に、アメカジ系の古着アイテムを販売するお店もいくつかあります。
そして、それらの中には「お宝アイテム」を陳列しているショップもあるのです。
15,000店舗の中から、その運命のショップに出会えるか? そのショップの中からお宝アイテムを探し出すことが出来るか? タイミングも含めて運の要素が強い、まさに『宝探しの世界』。
で、先日、別用でこのマーケットに行ってきたのですが、とあるものを発見しました。
Levi’s 501 ビッグE後期。
実寸でウエスト32インチ、レングス32インチの「ゴールデンサイズ」。
色落ちはガッチリしちゃってるコンディションですが。
購入した価格=値切った結果、5,000タイバーツ。
日本円で、17,000円。
桁、間違ってません。 イチマン ナナセンエン デス。
この個体の詳細に関しては別記事でレポートしたいと思いますが、これまでこのチャトチャック・ウィークエンド・マーケットで、ヴィンテージのジーンズがあったとしても66前期くらいまでだったので、今回のお宝との出会いは稀なケースかと。
ちなみに、ヴィンテージクラスになるとこの場所では相場も無いようなものでして、決して「ここではビッグEが17,000円の相場で買える」という訳ではありませんのでご注意を。
そのタイミングでビッグEを置いている店があり、そのオーナーが5,000バーツで売ってくれた、という「機会」に巡り会えたというだけ。
流石に15,000店舗もありますから、アンテナを張りまくって気長にパトロールしていれば何か良いことがタマにあります(^^)
尚、ジーンズ以外にもたくさんのアイテムがあり、その中には日本の相場より安いものも沢山見つけることが出来ますよ。
本日はそんなチャトチャック・ウィークエンド・マーケットの魅力と楽しみ方を、アメカジ視点でお伝えしたいと思います。
目次
チャトチャック・ウィークエンド・マーケット
場所と行き方(BTS & MRT)
この世界最大のマーケット『チャトチャック・ウィークエンド・マーケット』は、バンコクの中心部から電車で30分かからないほどの郊外にあります。
最寄り駅はBTS(スカイトレイン)の「Mochit駅」か、MRT(地下鉄)の「Chatuchak Park駅」。
同じくMRT(地下鉄)の「Kamphaeng Phet駅」からもアクセス可能。もしセンスの良い雑貨系を探しているのであれば、こっちの駅から降りた方が良いかも。
敷地が広すぎて1駅分は広さがあるってことですね。
そんな広い敷地に一度足を踏み入れると、もはや迷宮。
広大な小屋のような建物、狭い通路。
そこに所狭しと、多種多様なお店が並んでいます。
本当に通路が狭いので、人がすれ違うだけで体力と神経を使う。
たまに通路が広く、人が少ない場所とかが出てきます。
ちょっと一息つける、オアシス。
このマーケットの注意点は、あまりのお店の数の多さ故に、一度通り過ぎたお店に再び辿りつくことが非常に困難である、ということ。
だから、気になったお店があれば、通路の上に表示されている数字(セクションと通りの番号)をメモしておくこと。これはマーケット内のその場所を示す住所のようなものなのです。
「やっぱりあのお店に戻って、あの商品を買いたい」となった時に、この数字がなければそこへ戻ることは非常に困難だと思った方が良いでしょう。
似たような見た目のお店や通りが多く、東西南北の感覚もなくなり、冗談抜きで辿り着けなくなりますから。
アメカジ系古着ゾーン
早速、今日の本題です。
このマーケットは、だいたい同じカテゴリーのお店がゾーンごとに分かれています。
で、お宝が見つかりそうなアメカジ系の古着だと、以下のゾーンになります。
だいたいこの辺に多い、というだけで、他も探せばあるかもしれませんが、アメカジ系の宝探しをするならこのあたりを目指します。
このマーケット全体としては朝早くからオープンしているのですが、全て個人商店ということもあり店を開ける・開けないはオーナーさん次第。
で、アメカジ系のオーナーさんたちはのんびり屋さんが多く、お昼くらいからお店の開店準備をするところもあったり。
土産向けのTシャツを売っているところも沢山ありますが、そういうのは横目に…
お宝を探すなら、アメカジな雰囲気の強い一角を探しましょう。
ご参考までに、通路のゾーンの番号で言えば、56~60の間が一番多いかと。
ジーンズを探す
アメカジな古着コーナーが並ぶゾーンにたどり着いたら、ジーンズ、特にヴィンテージのお宝が無いか、僅かな可能性を信じて探してみてはいかがでしょうか。
とはいえ、このゾーンの古着やリメイク商品を扱っているお店で扱うほとんどが今の古着のジーンズ=赤耳ですら無い古着です。
中にはLVCがぽろっと置いてあったりするので、紛らわしいのですが。
日本のレプリカメーカー系のジーンズを並べた古着店もあったりします。色落ちが素晴らしいこともあり、そのお店はかなり見応えありましたね。
DENIMEの初期モデル、色落ちの素晴らしいものが6,000円くらいでした。
ジーンズだけでなく、トータルでこだわりのセレクトを見せるショップもあります。そういう場所は、ついつい長居してしまう…。
こういう店はリーバイスではなく、リーやラングラーのヴィンテージを扱っていたりします。
リーバイスに拘らなければきっと色々とヴィンテージのお宝があるのかも知れません。
こういう店舗の、天井に釣り下がっているアイテムや、ガラス棚の中のアイテムは見るようにしましょう。お宝率が少しは高くなります。
尚、このエリアに店を出しているオーナーの中にはやはりジーンズが好きな人が多く、「お前が穿いているジーンズは何だ?どこのだ?」と良く聞かれました。
穿いていたのはCherokeeだったのですが、説明が面倒なので「日本のだ」とだけ答えて店回りを続けました(笑)
ちなみに、私が冒頭のビッグEを見つけた時は、赤耳や、赤耳でもない古着ジーンズに混じってぶら下がってました(笑) (※この写真は赤耳)
明らかに色落ちの質が違ってたので、分かりやすかったですね。
ちなみに、同じ店で赤耳はサイズに拘らなければだいたい7,000円くらいで売ってました。
で、ビッグEが同じ店で17,000円。なんか相場感がおかしいけど(笑)
そんな風に、さりげなく、ポイっと置かれているヴィンテージも他にもあるかも知れませんが、正直ほぼ出会えないと思っておいてください。
とにかく運と、自分の嗅覚を頼りに歩くこのアメカジ古着ゾーン。
ジーンズ以外にも、掘り出し物が見つけられるかも知れません。
これからの注目はUS製のコンバースのデッドストック
今、このゾーンで注目したいのは、お目にかかるチャンスが少ないヴィンテージ・ジーンズよりも、スニーカーではないでしょうか。
特に、70~80年代のUS製のコンバース。
このゾーンで、このようなガラスケースに入れられているコンバースの多くはUS製のものです。古着も、デッドストックも、色々と見つけることが出来ます。
日本よりもかなり程度の良いものが揃っている印象です。
狙い目。
最近、古着市場で価格上昇が著しいUS製のジャックパーセル。
このマーケットでの相場は、ゴールデンサイズ(US8~9)+デッドストックで、だいたい日本円で35,000円〜くらい。
交渉次第なところもありますが、日本の相場より安いですよね。
そもそも、8ハーフなどのゴールデンサイズのデッドが日本で売りに出ることがあまりありません。
個人的にはUS製コンバースの『ファストブレイク』を狙いたい…マイサイズのデッドストックで4万円くらいでした。
でも、きっともったいなくて履けないなぁ…。
US製にこだわらなければ、コンバースやナイキ、バンズなど、様々なスニーカーの古着がボコスカ見つかります。
VANSもあちこちで見かけるし、
こんなお店が、たくさんあります。
雑貨・サングラス
アメカジ系として、他に気になったものは雑貨類。
バディ・リーも見かけましたし、アメリカンなフィギュアなどを扱う店もあり、インテリアに揃えたくなる物も見かけます。
あと、ボシュロム製(1980年代)のレイバンを専門に扱う店もありました。コレクターだったらヨダレ出ちゃう店だったのかな…
好きな人にはたまらない、ミリタリーゾーン
タイにはアメリカ軍が駐留していることもあり、ミリタリー系アイテムの払い下げや中古が定期的に集まる場所。
このマーケットにもそんなミリタリーアイテムを扱う店舗が集まるゾーンがあります。
アメリカ軍以外の軍モノの集まるので、好きな人はこのゾーンを物色し始めると、時間があっという間に過ぎていくことでしょう。
アウターも充実。
でも、タイでこの手のミリタリー系を好んで着用している人は殆ど見ませんね。
MA-1も少なからず見かけます。
この中に貴重な1着があったりするのでしょうか。
注意すべきニセモノ
これは洋服に限りませんが、これだけの数のお店があればニセモノを扱う場所もあります。(でも、この店舗数にしては非常に少ない確率です)
例えば上の写真のように、桃太郎ジーンズやフラットヘッド、ヌーディージーンズなど、人気のデニムの「偽物」を売っている店を先日見つけました。
でも、これはジーンズを知っている人であれば直ぐに見分けが出来るレベル。クオリティが全く違うので。
念の為、そういうのには注意しましょう。
小腹が空いたら…買い食いも楽しい
これだけ広大な敷地です。
さらに、常夏のバンコク。歩いていれば喉も渇くし、お腹も減る。
そういう時は、マーケットのあちこちで見かけることができるドリンクバーやスイーツ屋台で腹ごしらえしてください。
タイのスイーツはどれも美味しく、疲れた心と体を癒してくれます。
ここで回復したエネルギーを更なるお宝探しのパワーに変えて、まるで砂漠の中に落とした小石を見つけるがごとく、散策を続けるのです。
ジュエリーを探す
さて、今日はこのチャットチャック・ウィークエンド・マーケットをレポートしておりますが、そもそも私が今回訪れた目的というのはジーンズ探しではありません。
私がコレクションをしているモノの一つ、アンティークのホワイトハーツ・ビーズ。
これを先日記事にしましたが、久しぶりにチェンマイの骨董店で見つけたことを受けて、私の中のコレクションしたい欲が再燃。
チェンマイの骨董店で見つかるくらいだから、この世界最大の市場を探せばちょっとは見つかるのでは?と考えて、現場パトロール。
このジュエリーや手工芸のアクセサリー関連のゾーンを中心に、くまなくチェック。
この手の中東系の方が営むジュエリーショップがたくさんあるので、一軒ずつ見ていく。アンティークのホワイトハーツはもともとヴェネチアからの輸出品だったため、中東系ショップも無視できない。
こういうガラクタ販売みたいなところに入ってたりするかなーって思って、手を真っ黒にしながら探すも、目的の品は見つけられず。
別に人が見れば、ある意味お宝が眠っていたのかもしれませんが、私の頭の中はアンティークのホワイトハーツ一色。
もう、あの「くすんだ赤色」しか目に入らない精神状態で、ゾンビのように市場を徘徊。
こういう感じの店が多いのですよ。
いわゆる、ジュエリーの卸売の店。
赤しか目に入らない状態だと、当然こういう店が目につくわけです。
でも、ホワイトハーツはなし。
ぱっと見似てるけど、全て石製か、サンゴなど。
やっぱり、アンティークのホワイトハーツはそう簡単には見つから無い。
あの時、チェンマイの骨董店で出会えたのは単に運が良かっただけでしょう。残念。
で、もう一つの目的はシルバーでした。
カレン族のシルバージュエリーを探す
タイの数多く存在する民族の中でも、「カレン族」と呼ばれる手工芸に長けた民族がおりまして、彼らが作り出すテキスタイル、またシルバージュエリーは世界的にとても有名。
そこで作られる「シルバービーズ」に興味が出てきて、改めて探してみようかな、と。
そんなカレンシルバーを専門に扱うお店を見にいってきました。
店内に所狭しと並ぶ、シルバージュエリーの数々。
特に、チェーン系のアイテムが充実していました。
これらは、ほぼ量り売りで販売。
一本丸ごとでも買えるし、解いてもらって、一粒でも売ってくれる。
他にもシルバーのパーツがたくさん。
ただ…あまり買いませんでした。
シルバー自体の純度は高く美しかったですし、民族的も魅力的でしたが、ジュエリー制作の技術・クオリティがいまひとつ(ロウ付けの処理とかが美しくなくて)。
「お土産」やタイに来た思い出の品としては十分なのですが、私の考える用途としては不向きでした。
骨董店にお宝が眠る可能性?
このマーケットには骨董ゾーンもありますが、そこも今回の目的の一つ。
タイの骨董市場というのはアジアでも特殊な存在です。
周辺国に当たるカンボジアやラオス、ミャンマーといった独自の文化を築いた歴史ある国々の骨董品や美術品が、大小関わらず、陸路でこのタイを中継地点として世界中に流出しています。
その中には博物館級のものも含まれていることも。
墓荒らし?窃盗?
その経緯は不明ながら、その流出量は誰の想像をも上回るレベル。これ…誰もツッコミ(=文化遺産の流出に対する警鐘)入れないのかな?と不思議で仕方がないのですけど…。
そんな骨董品に目利きが出来る人であれば、よだれが止まらない国=タイ。
ま、そんなヘビーな品以外にも、たくさんのアンティークものも並んでいて、それはそれで見ていて楽しいのです。
こんなアンティーク系の家具とかも、面白い。
アンティークのガラスシェード。
デザインが美しい、陶器製のドアの取っ手。
見た目わかりにくいけど、昔の影絵芝居で使われていたやつ。
骨董品に見えるけど、これはただのお土産屋さん。
多くの人にとってはこれがメイン。お土産・雑貨系ゾーン
このチャットチャック・ウィークエンド・マーケットにくる9割の人は、この世界一のマーケットを観光したい人と、お土産を買いたい人でしょう。
店舗数も、アイテム点数も半端ありませんから、素敵なお土産・雑貨が選び放題。
雑貨類・土産物類は価格も安い物が多く、気になったらとりあえず買うべし。買うか、買わないか、悩んでウロウロする時間の方が勿体無い。
とにかく、敷地が広いので、迷子に注意!
【まとめ】タイに来たら、あなたも是非「宝探し」を。
世界最大の市場、タイ・バンコクの「チャトチャック・ウィークエンド・マーケット」。
老若男女、誰が来ても楽しめる、圧倒的な店舗数と商品点数。
広大な敷地の中は、何度来ても新しい発見がある場所。
“無くて当たり前”
“お土産探しのついで”
…くらいの気持ちで、宝探しを楽しんでみてはいかがでしょうか。
タイにはコンバースのCT70も売ってるし、White’sは安いし、ジャパン・ジーンズの限定モデルもたくさん売ってるし、PF Flyersも売ってる。
改めて思いますが、アメカジ好きな人にとって、バンコクは観光以外の楽しみ方が沢山ある街です。
最近はインスタもマメに更新中なので、宜しければフォローください↓
本日もご一読、ありがとうございました。
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