こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
デニムの新時代を創りつつある滋賀県・八日市のCONNERS SEWING FACTORY。
ウエアハウスとのタッグという大事件で、業界内のざわつきが聞こえ始める中…
FACTORYの拡張工事を終え、4/7(土)にリニューアルオープンするということをお聞きし、スタッフの皆さんがその準備に奔走する中、お茶を濁しに(!?)ローカル線(近江電鉄)に乗って八日市へ行ってきました。
目次
CONNERS SEWING FACTORY がリニューアルオープン
新ファクトリーの様子
前回来た時よりも拡大したファクトリー。
この写真では奥行き感が伝わりにくいのですが、端から端まで、随分長い工場になりました。
今回拡張されたのは、50年代モデル(現在では54年モデル)を縫製するスペース。
これまで、CONNERS SEWING FACTORYでは40年代を表現したモデルが縫製されていました。
言い換えれば、あの場所は40年代のモデルだけを徹底的に研究し、アートとして表現する場であったのです。
そのCONNERS SEWING FACTORYで、この度50年代モデルを縫製することにしたということで今回の拡張工事となったそうです。
・・・いや、ちょっと待って。
普通のメーカー・縫製工場なら、同じ設備、同じ場所で縫製仕様だけを変える、コレ アタリマエ。
すでに素晴らしい設備の数々ががっちり揃っているのに、50年代モデルを縫うための工場を拡張するという考え方自体がクレイジーすぎる・・・。
CONNERS SEWING FACTORYの考え方としては、さも当たり前のように、「40年代と50年代では縫製するマシンも技術も違うから」という理由で平然とこんなこと(拡張工事)をする。
オープン前のファクトリーの中を見させていただきました。壁にはヴィンテージのミシンがぎっしり飾られています。ただ、これは保有されている300台のヴィンテージミシンのうちの、一部。
写真のミシンは1台だけで、中古車と同じくらいの価格です。
これらを古美術品としてではなく、順番にメンテナンスに出しつつ、稼働できるようにしているそうです。
54モデルを縫製するためのミシンもがっちり揃っていました。
背中で語る男、CONNERS SEWING FACTORY代表、ニードルワークアーティストの小中氏。
今回お邪魔した時間も、ずーっと手を動かされていました。起きている時間のほとんどをミシンと共に過ごしている、ニードルワークアーティスト。
暴れるヴィンテージミシンを手足のように操りながらも、スタッフの方と打ち合わせしたり、なんかしたり、聖徳太子のような仕事ぶりは健在。
とにかく、鬼気迫る作業現場。のんびりした八日市の中でここだけ時空が歪んでいるようです。
尚、昨年末にお邪魔した際には6ヶ月待ちだったオーダー状況。それもWOWな感じでしたが・・・なんと現在は8ヶ月待ちだそうで・・・。
簡単に手に入らなくなっています。ただ、モノを実際に見た人、ファクトリーを見た人は、何年待ってでも欲しいことでしょう。
ファクトリーのリニューアルオープンに合わせて発売される2アイテム
さて、このファクトリーのリニューアルに合わせて2アイテム、用意されているものがあるということで、写真に撮らせていただきました。
まずは、ジャケット。
ONE PIECE OF ROCK S407XXX M-52 (2nd type)
FORTY NINERSの岸田店長がテスト着用しているものを拝借して写真を撮らせていただきました。
今まで1st typeしか商品化していなかったONE PIECE OF ROCK(CONNERS SEWING FACTORY)から満を持して登場する、2nd typeのデニムジャケット。
CONNERS SEWING FACTORYが今回表現するのは、その2nd typeの中でも最初期(1952年)のモデル。
この時期は1st typeのデニムジャケットからこの2ndへの移行期であり、形は2ndながら一部縫製や副資材に1stの名残があるヴィンテージがいくつか発掘されています。
そのモデルをヴィンテージ縫製を駆使して表現したのがこのS407XXX M-52。
生地は47モデルと同一。
限定アイテムでは無く今後定番にしていく予定とのことですが、他の優先すべきオーダーが山積み(8ヶ月待ちですから・・・) のため、今回はファクトリーオープンに合わせて20着限定でオーダー受付のようです。
今回を逃すと、次回はいつ手に入るか分から無いということでしょう…。
小中さんのヴィンテージ縫製を駆使して作られているのでクオリティはお墨付きですが、通常の2ndと違う場所はどこかというと・・・
まずは首元の縫製。ここが1st typeの縫製が混ざっているのだそうです。
カフス部分の縫製も1st typeとミックスされています。
我々の知る通常の2ndは両面タブですが、この最初期には1stと同じ、片面タブが使われていることがあったそうです。
それを再現されています。
その片面タブが使われていた生産ロットの中にはボタン裏も1st同様ふくらみがあるタイプが発見されています。両面タブになることにはこちらのパーツもフラットになり、我々がよく知る完成された2ndの形になっていきますが、今回のモデルはふくらみがあるタイプを使用。
革パッチは岸田店長の着用するテストモデルだったのでまだロットが刻印されてません。
人気の2nd typeです。 それを小中氏が縫製するのですから…多くの方から引き合いがあること間違いありません。
販売価格は45,000円(税別)
ONE PIECE OF ROCK 409xx M54
今までも販売していたM-54が、このファクトリーのリニューアルに合わせて新しくなりました。
54年モデルを表現した一本で、若干股上が浅く、ネップ間の非常に強い16oz生地が使われています。
実際に手にして見ましたが・・・良かったです、コレ。制作作業をバッチリ見せていただいので、明日特集してみたいと思います。
販売価格は22,000円(税別)なのですが、正直、破格です。他を駆逐しかねない、挑戦的なプライス。
尚、このファクトリーの拡張、および54モデルのリニューアルを記念して初回20着限定でデニムバッグが付いてきます。
【まとめ】八日市はデニムファンが最後に行き着く「終着駅」
縫製技術(とその設備)の追求に馬鹿正直に取り組み続けるCONNERS SEWING FACTORYの拡張オープン。この機会に一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
今回の拡張後、次の展開のイメージをお伺いしましたが…、ますますこの人たちは作品の質を上げるためのアクセルを踏み続けるようです。
小中氏の縫製する「S」シリーズは、本当に手に入らなくなることでしょう。
私や皆さんが想像する以上のスピードで、この滋賀・八日市の存在感が強くなってきています。デニムファンの間で、「八日市に行ったことがあるか、ないか。」が、デニム愛の深さを探り合う合言葉になる日も近いのではないでしょうか。
にしても、本当にすごい場所にある。移動手段が、なかなかにヴィンテージ(笑)
今回、お忙しい中、見学を快くご了承いただいた小中さんならびにスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。
そして、この度はファクトリーのリニューアルオープン、おめでとうございます。
最近はインスタもマメに更新中なので、宜しければフォローください↓
本日もご一読、ありがとうございました。
コメントを残す