こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
2018年の総決算。
とうとう(?)この日がやってきました。
当サイトが独断と偏見で選ぶ、『勝手にデニム・アワード』。
この1年も各社より様々な新商品やニュースがありましたが、その数あるトピックスの中から、私たちファンの中で印象深かった出来事を選出していこうという企画。
2018年度の発表の前に、昨年の結果を振り返ってみましょう。
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ということで、今年も誰の意見も聞くことなく、勝手に選ばせて頂きました!
それでは、2018年度【勝手にデニム・アワード】の発表です。
目次
【勝手にデニム・アワード 2018】
話題のアイテム大賞
『ウエアハウス x CONNERS SEWING FACTORY collaboration Made by CSF S409XXX & S406XXX』

この1年間でもっとも大きな話題を提供してくれたアイテムは、あのウエアハウスと、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのCONNERS SEWING FACTORYがタッグを組み、4月にイベント限定品としてリリースされたこちらの商品。
他の追随を許さない、文句なしの選出です。
ウエアハウスが20年以上の技術の研鑽の中でたどり着き、作り上げた究極のデニム=バナーデニムを使い、CONNERS SEWING FACTORY小中氏がヴィンテージミシンの数々を操って制作された、まさに「究極の作品」。
アメカジブランド同士のコラボ?などと言う、安直なアイテムにあらず。
この作品により、「ニードルワークアーティスト」と言う職業が認められ、デニムに新しい価値と可能性を見出すきっかけとなるであろう、歴史的な事件でした。
手に入れられた方は、ごくわずか。この貴重なモデル、穿き込みしている猛者はいるのでしょうか?
デニム関係の縫製の職業に関わられている方にとっても、このアイテムは一つのマイルストーンになり、勇気をもらえることでしょう。
チャレンジ大賞
フルカウント定番モデルのフルモデルチェンジ

あのフルカウントが、2019年の生産モデルから定番ジーンズをアップデートすると発表。
そのアップデートの中で、ブランドのアイデンティティとして長く親しまれてきた赤タブ(ピスネーム)と飾りステッチの廃止を行うことになり、ファンに衝撃が走りました。
あまりにも長く親しまれてきたアイコンと言うこともあり、これらが無くなることを誰が想像したでしょうか?
良くも悪くもそんな市場の反応が大きいことはフルカウントも織り込み済みの、まさに大英断だったはず。
デニムの質で勝負、と言う理由以外にも、きっと今後の海外展開の拡大も見据えての判断ではなかろうかと予想します。
2019年は、フルカウントが長年培った技術を武器に「世界のフルカウント」として飛躍する大きなチャレンジの年となるでしょう。
新時代大賞
Daytona BROS休刊&O.G.Brosのスタート

アメカジ雑誌の一つとして、多くのファンを長年楽しませてきたDaytona BROSが休刊(実質的な廃刊)になりました。
その後、同誌の編集長だった小川氏は出版社を退職。
編集長時代に培った様々な人脈や審美眼、そしてアメカジ愛を元に、WEBメディア『ORIGINAL GARMENT BROTHERS(O.G.BROS)』を立ち上げ。
さらにそのWEBメディアと連動し、O.G.BROSとして斬新なオリジナル商品を作るという展開をスタートさせたことは、メディアの新しい流れを感じさせました。
今や、多くの方が雑誌を買わない&読まないという時代になり、休刊が増えるのは「時代の流れ」ですが、そんな出版業界の方が紙媒体ではやりたくても出来なかったことをWEBメディアで追及すると、さらに面白いエンターテイメントが生まれる予感を感じさせました。
残念大賞
DENIME 30周年 スペシャルプロジェクト

ブランド設立30周年の今年、人気のあった90年代の旧ドゥニームのモデルを復活する!として告知された「DENIME 30周年 スペシャルプロジェクト」。
古くからのデニムファンの中でも当初話題になり、期待が膨らみましたが…、蓋を開けてみると、残念だったと言う他ありませんでした。
90年代のドゥニームのジーンズって「ヴィンテージリーバイスのレプリカで人気はあったけど、今ほどノウハウが無かった時代」のもの。
別の言い方をすれば、「モノづくりが未熟だった時代のヴィンテージジーンズを、ノウハウが未熟だった時代に作ったレプリカを、今の時代に復刻する」というわけですから、その復刻に向けての研究・考察やプロセス、ストーリー展開なしには説得力がありません。
そのためにも、オリゾンディと言う旧経営母体の説明であったり、生産背景であったり、創業者の一人であるデザイナーの林氏の話だったり…90年代のドゥニームと、今のドゥニームのモノづくりの違いを紐解き、明確にしないと「当時の復刻」など出来ないはず。
ところが、特設サイトの更新もほとんど無く、上記のようなストーリーは皆無、さらに商品のこだわりの説明内容も正直薄く…。
今回、やりようによっては再び業界の覇権を取れる可能性だってあっただけに、残念でなりません。結果はともかく、もう少しプロセスに「愛」を持って頂きたかったと思いました。
2018年のMVP
ONE PIECE OF ROCK & CONNERS SEWING FACTORY

2018年のMVP…
それは【ONE PIECE OF ROCK】と【CONNERS SEWING FACTORY】で間違い無いでしょう。
ブランドとしての【ONE PIECE OF ROCK】、それを作る縫製工場(と言うかアーティスト集団)の【CONNERS SEWING FACTORY】のこの1年の活動は破竹の勢いと表現する他ありません。
ほぼ雑誌告知など無い中で、ここまでブランドとファクトリーの存在感が大きくなるとは、誰も想像しなかったことでしょう。
あの草なぎ剛さんも、ファクトリーにお忍びで行かれたと言う…
同ファクトリーの総帥:小中氏が直々に縫製する「Sシリーズ」の人気は凄まじく、今はオーダーから約1年待ち。
同ファクトリーのアーティスト:カオルさんが縫製するM-54シリーズを所有する方も、この1年で随分と増えました。
そのカオルさんのモデルが、これまたすごく評判良い… その評価自体がこのファクトリーの奥深さを物語っています。
ヴィンテージミシンを使うこと&ヴィンテージ縫製を駆使して作られるジーンズの、新しい価値とトレンド。
そのモノづくりの現場を外からも中からも自由に見学できるミュージアム式工場。
デニム界の革命家がイメージしたことが実を結んだ2018年、堂々のMVP選出です。
【まとめ】
以上の選出を終えて、この2018年を総括してみると…、アメカジ業界全体は良いニュースに乏しく、元気があるとは言い切れませんでした。
その環境下で、気を吐いたのが【ONE PIECE OF ROCK】と【CONNERS SEWING FACTORY】であり、
フルカウントやOG BROSのように、先の失敗を恐れず「変革」をする動きが目立った一年だったと言えます。
来年は一体、どのようなトピックが生まれるでしょうか?
引き続き広く情報を広い、皆様に共有してまいりますので、お楽しみに。
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本日もご一読、ありがとうございました。
コメント失礼します。
CSFはやっていることがもはやルネサンス!ダ・ビンチ、ミケランジェロ、小中氏とでも評してもいいのでは。
ちなみに大江洋服店はご存知でしょうか?
確か夫婦でデニムを製作しているブランドなのですが、いかんせん情報が少ない。
>ヒデさん
CSF、本当にすごいですよね。言葉ではあの現場の凄みをうまく説明できないのですが、人を感動させるモノづくりがそこにはありますよね。
大江洋服店、ブランドとしては存じ上げてます。
ちょうど先日、読者さんとこの話になったのですが、元々アパレル業界とは関係の無いご夫婦が、趣味で知人のために作り始めたジーンズや小物が好評で、徐々に今の形になったのだとか。以前はフルオーダーメイドでのジーンズや小物を作っていたそうで、古いファンの方は大江洋服店のフルオーダージーンズを所有されているそうです(^^)
お返事ありがとうございました。そうなんですね。また色んな記事を楽しみにしてます。それでは良いお年を❗