こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
FULLCOUNT(フルカウント )から2019年の秋冬の新作として、加工シリーズがリニューアルされてデリバリーが開始されました。
以前もフルカウントは加工モデルをシリーズ化して展開していましたが、今回は同じモデル名をベースにしつつも、内容は大きくアップデートした形になっています。
その加工のクオリティも去ることながら、コンセプトの違う3つの加工カテゴリーを作り、同じモデルをベースにしながら3つの雰囲気の違う加工モデルが存在。
今回、一気に16種類がリニューアル・リリースされた形になりました。
本日はその詳細を見てみましょう。
目次
FULLCOUNT(フルカウント)加工シリーズ REAL KILLER / DARTFORD / BRIGHTON
概要
今回のフルカウントの加工モデル。
新発売が、ズラリ。
フルカウントの公式オンラインショップに並んでいるモデル、REAL KILLER / DARTFORD / BRIGHTON という3つのコンセプトがあります。
その中の説明によると、
・REAL KILLER=濃淡の激しい、長年穿きこんだ色落ちと風合いの加工
・DARTFORD=ミックジャガーが着ていたデニムジャケットをイメージした黄みがかった色目と激しくついたアタリを持たせた加工
・BRIGHTON=シボ感を残しつつ淡い色への加工
ということなのですが、同じモデルを例にとり、それぞれの加工を比較してみると分かりやすいでしょう。
REAL KILLER
まずはこちらがREAL KILLERの色落ち。
炭鉱から出てきた系・長年放置されて日焼けした系の大きなダメージが入った様子を再現した加工が施されています。
実際のところ、好き嫌いの別れる加工コンセプトかな、と思います。
DARTFORD
濃淡ははっきりしつつ、比較的青味を強く感じる加工です。
BRIGHTON
こちらは全体的に淡く、シボ感も強く入った加工。
他のシリーズに比べ、最も古着に近いリアルな感じを受けますし、コーディネートにも取り入れやすいでしょう。
ちなみに、ジーンズの方はこのBRIGHTONのシリーズはなく、前出のREAL KILLERおよびDARTFORDの加工の展開になっています。
また、これらの全ての加工モデルでも、フルカウントのオリジナル生地である、13.7oz ジンバブエコットンデニムが使われています。
REAL KILLERの全モデル
ここでは、最もダメージ感を激しく出した、REAL KILLERの全モデルを例にとって比較してみましょう。
[1108_REAL KILLER]
[1101_REAL KILLER]
[0105_REAL KILLER]
これら3つのフルカウント定番ジーンズ。
REAL KILLERの各ジーンズのモデルを見比べていただければ分かるとおり、加工ダメージはそれぞれ同じ入り方をしていますので、見栄えは同じ。
ひょっとすると今回の加工モデルは、最近トレンドになりつつある「レーザー加工」を一部導入したものかも知れません。
先に技術で先行しているウエアハウスのセコハンと同じように、レーザー加工+手作業の加工のハイブリッドでは無いでしょうか。
[2107_REAL KILLER]
こちらはジャケットのREAL KILLER。
かなり激しい濃淡が入ったタイプの加工ですが、ファーストタイプには合いますね。
[2102_REAL KILLER]
こちらはセカンドタイプ。
ジーンズと同じように、ジャケットに関しても3つのモデルに対して、それぞれ同じ場所に同じ加工が施されています。
[2101_REAL KILLER]
こちらはサードタイプのREAL KILLER。
サードタイプのビンテージでこんな炭鉱系の色落ちの古着は実際に無いので、そういう視点で見ると逆に不自然に見えてしまいますが、
これに関してはリアルな古着加工の1着としてではなく、こういうデザインのサードタイプのジャケットという形で選ぶのが良いでしょう。
このREAL KILLERシリーズ以外のそれぞれの加工モデルも、一度フルカウントの公式オンラインショップで見比べてみると、面白いですよ。
【まとめ】価格がネックだが、新しいコンセプトとして今後に期待
今回のリニューアルされたフルカウントの加工モデル。
「加工のコンセプト」をデザインとして打ち出すという取組みは実に面白いと感じます。
ただ、私が気にかかったのはその価格。
ジーンズは36,300円(税込み)、ジャケットは47,080円(税込み)。
デニムアイテムとしては、かなり攻めた価格設定と言えるでしょう。
特に、サードタイプのジャケットであれば、この金額を出せば実際のビンテージの古着も今はまだ漁れますから。
あと、フルカウントの加工モデルということで、ウエアハウスのセコハンシリーズと比較されることも多いでしょう。
ウエアハウスのセコハンシリーズは、このように、王道の綺麗め経年変化を再現したものであり、ベーシックなスタイルにあう不変的な色落ちを再現しています。
一方で今回リニューアルされたフルカウントの加工モデルは、リアルさの追求よりも、「デザイン性」を持たせた経年変化を施したモデルだと言えるでしょう。
「リアルな古着に近いか、否か」という軸ではなく、
「着てカッコいいか、否か」で選ぶ1着だと思います。
そう考えると、この価格帯にも多少納得ができます。
要は、デザインウエア、な訳ですね。
今回は加工の種類ごとにコンセプトのモデル名が付けられていることから、フルカウント が加工をデザインとして打ち出そうとする姿勢が見て取れます。
このデザインの価値を私たち顧客が認めれば、
定番ジーンズに、毎年「新コンセプトの加工」を施してコレクションとして発表するような展開になるかも知れません。
マンネリ化したデニム界を変える取り組みになるのを、期待したいところです。
とはいえ…やっぱり…ちょっと高いなぁ。
あと10%くらいは価格が安くても良いかな、と思うんですよね。消費者的には。
本日もご一読、ありがとうございました。
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