こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
本日は、不滅インキを使ったスタンプを用いての、オリジナルネームの製作工程をお伝えします。
ネーム…いわゆる「ブランドロゴ」だったり「商品の名前」だったりの、シャツで言えば首元についてるアレですね。
ネームには、織りネームやプリントネームなど様々な種類がありますが、通常はそれらの生産は副資材の会社にデザインのデータをお渡しし、使用する素材や色などをお伝えして依頼するものになります。
しかし、今回のように“スタンプ”を使う場合は、基本的には「自主制作」です。
とは言え、そんな難しいものではありません。
見ていただければ、「なんだ、やけに簡単だな」と思われる内容です。
目次
スタンプネームの製作
必要物の準備
まずは、製作に必要な準備を行います。
スタンプ(不滅インキ対応の黒ゴム)
まずは、スタンプ本体。
こちら、先日オーダーで製作したものになります。
アクリルのスタンプ本体が、実に美しい佇まいで…。
私、これずっと見てられます(^^)
ネームの生地
そして、ネームの本体の素材がこちら。
今回選んだのはコットンローンです。
その名の通り、コットンで作られたシートなのですが、表面の凹凸からくる素材の雰囲気が魅力。
またこの凹凸のおかげでスタンプが若干かすれ、雰囲気が出ます。
6cm×4cmにカットして頂いた無地の物を、いつも副資材でお世話になっている岡山の協同さんに発注させていただきました。
協同の安田さん、いつもご丁寧にアドバイス頂き、ありがとうございます!
シャチハタ:TAT(不滅インキ)
そしてこちらがシャチハタの不滅インキ。色は黒。
一度スタンプされれば、洗濯しても落ちない強固な堅牢性を誇るインクです。
製作過程
さて、ここからは実際の製作に進んでいきます。
と言いましても、やることは単純作業。
素材のコットンローンを1枚、スタンバイ。
ラバーマットのような、安定感ある下敷きがあればベターです。
スタンプに不滅インキをつけます。
この時に、印面全体にインクが行き渡るように注意。
インクのつけ漏れがあると、その部分がスタンプされません。
そして、ペタッと。
あまり力を入れすぎると、ゴムの印面が潰れて綺麗にデザインが映らないので注意。
とはいえ、軽く押しただけだと押し漏れが出てしまうので、そのあたりの力加減に慣れが必要。
スタンプを優しく離して…完成。
これだけです。
凸版印刷やシルクスクリーンと違い、生地の凹凸だけでなくインクの濃淡により若干のかすれが出ます。
これが、このネームの魅力。
一点一点、そのかすれ具合が微妙に違うのが面白いですよね。
とはいえ、こんな失敗もあります。
これは、押し漏れ(力加減が弱すぎた)があった例。左側の字が読めないレベルなので、不良扱いです。
そして、この“SIZE”のようなボケは、強く押しすぎて印面がずれてしまった例。
これも不良品扱いで省きます。
こんな感じで、失敗も含めてなんどもスタンプして体で覚えて、製作をしていきます。
4〜5回、失敗をすれば、体が覚えて、あとは美しくもアジのあるスタンプ・プリントネームが量産できるようになります。
人間の“慣れ”とは、なんと素晴らしいことか。
【まとめ】オリジナルネームの一つの選択肢
という訳で、オリジナルのネームを、スタンプ・プリントで製作する過程でした。
ネームというと、世にある多くが織りネーム(レーヨンだったりポリエステルだったり)か、プリントネーム(シルクスクリーンか凸版印刷)が主流ですよね。
で、今回作成した、スタンプでのプリントネームは、一つ一つスタンプする手間が非常にかかるのと、不良率が高いので、量産するブランドで採用されることはまずありません。
一方、私のような、気まぐれに、気まぐれな数を作らせていただくスモールブランドならば、小ロットで製作できることからコスト的にも比較的安いですし、また作り手の手作業が加わることで血の通った作品になるので、むしろ積極的に採用していきたいところ。
そんなスタンプ・プリントネームが取り付けられる『10oz denim shirt』は、2019年11月リリース予定。
VLOG(約3分)
今回の製作の過程をVLOGにまとめました。
3分ほどの動画です。お時間あるときにご覧ください。
本日もご一読、ありがとうございました。
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