こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
今や少なくなりつつありますが、日本には大小様々なデニムの機屋さん=生地を織る工房があります。
よく、ブランドで「オリジナルで作ったデニム生地を使って〜」という表現が使われた商品が世にはありますが、
そのデニム生地は、ブランドのオーダーに沿う形で機屋さんが開発し、織るわけです。
数々のブランドの要望に合わせたデニムを作っている機屋さん達ですが、
我々ユーザーにはあまり知られていませんが、彼らの多くはそれぞれ自社オリジナルのデニム生地レシピを持っていて、オーダーが入ればその自社生地を織って販売したり、在庫を持って卸しで販売しています。
言い方を変えれば「既製のデニム生地」になりますが、
いやいや。
機屋さん自身の経験と技術の結晶たる、いわば「フラッグシップ生地」とも言えます。
下手なブランドのオリジナル生地よりも、風合いや経年変化など、優れたものが当然あります。
そんな、日本全国の機屋さんのオリジナル生地のサンプルが集まる、アパレル生地の総合商社「コレクト」。
ここに行くたびに、膨大な量と素晴らしい生地のサンプルの数々に時間も忘れてしまうのですが…
「デニム生地の既製品」の中でも驚くほど素晴らしい生地がたくさんあるのです。
ここで、デニム生地をディグる(※)のが楽しすぎる!
とにかく何度か足を運びながら、気になる生地をピックアップし、その生地のサンプルをオーダーし、家で経年変化テストを行うのですが、
そこで1年ほど前に、素晴らしい12オンスのデニム生地に出会いました。
見た目の風合い、手触り、経年変化。
全てにおいて、求めていたデニム生地のイメージを一つ超えてきた、そんな生地。
古着が好きな方なら刺さりまくるはず。
多種多様なデニム生地のサンプルを集めた私ですが、この生地に出会った瞬間からまるで恋に落ちてしまったようです。
この感動を、一人でも多くの方にお伝えしたい。
しかし、12オンスのデニムって、微妙な厚み。
ジーンズやデニムジャケットにするには薄すぎるし、
シャツにするには厚すぎるし。
どのプロダクトであれば、この12オンスのベストパフォーマンスを出せるか?
1年ほど、ぼーっと考えてたのです。
そんな折、私の中で最近ワーク系ヴィンテージ熱が高まってきまして。
それらの古着(10オンス前後)を見ていて、「もう少し生地が厚い方がシルエットが出せてカッコいいなのになぁ」と思うことが多く。
お、それなら、と。
というわけで、まだまだ初期段階ですが、いま色々と試行錯誤を続けています。
主役は、あくまでもこのデニム生地。
そこをブラさないようにディテールを積み上げてみます。
尚、ペインターパンツはリリースする予定はありませんが、デニム生地の経年変化テスト実践用に仕立ててもらいました。
カバーオールもペインターも、サンプル製作はBLUE ROUTEさんです。
どういうコンセプトで企画を進めていくか、というプロセスをまたブログで皆さんにお見せできればと思います。
リリースするとしても、1年以上は先になるでしょう。
細部まで、ヴィンテージの解釈に拘らず、サードウェーブな視点でこだわりを盛りこんでいきたいところ。
12オンスの素晴らしいデニム生地を通じて、カバーオールの魅力を再発見できればと思います。
ヴィンテージの再現にこだわらなければ、プロダクトの可能性は広がると思うのです。
ディテールの構想はだいぶ固まっているので、細部のシルエット調整と、経年変化のデザインを詰めていくために、ファーストサンプルをまずは着用し倒します。
固定観念に捉われないサードウェーブなものづくり、またみなさんも一緒に楽しんでいただければと思います。
本日もご一読、ありがとうございました。
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