こんにちは、インディです。
今日は日本産の綿花=「和綿」のお話です。
先日、記事にしましたサムライジーンズ「S003SJC」は「和綿」を一部使用したモデルです。
「和綿」を使ったデニム自体が大変珍しいものですが、
アパレルブランドが和綿を栽培していると言うことも大変特殊。
ところが今、日本全土を見渡せば、地方や有志が中心となって、
日本古来の「和綿」の栽培を復活させる取り組みが増えています。
目次
和綿栽培の復活の取り組み
日本でも昔は綿花が栽培されていた。
そもそも明治時代までは各地で日本の在来種の綿花=和綿が栽培されていました。
地方に伝わる伝統的な織物にも日本の綿花を紡いだ糸が使われていたそうです。
しかし明治以降、海外の綿花の輸入が解禁になり、安価で品質の安定した輸入綿花が流通したことで、国内の綿花栽培は壊滅したと言われています。
現在、日本の綿花の国内自給率は限りなくゼロに近い状況です。
和綿の特徴
日本の在来種の綿花=和綿の特徴は、見た目に光沢があり、繊維が短くて太いこと。
(例えばジンバブエコットンは、繊維が長くて細い。)
そのため、和綿から紡いだ糸や布には弾力と厚みがあり、空気を含んで暖かい特徴があり、
布団のワタとして使うのにも適しています。
ここだけ聞くと品質の高い綿花のように聞こえますが、
繊維が短いため、糸に紡ぐのが非常に難しい代物。
私が調べる限り、「和綿」とうたっている商品でも「100% 和綿」で作られているものは少なく、
洋綿とのミックスが多いのが現状です。
だいたい5%が和綿、95%が洋綿って言う割合。
ミックスしておいて、和綿の商品と呼ぶことに賛否両論あるかもしれませんが、
オーガニックコットンの世界も同じようなもんです(’w’)
そう考えると、サムライジーンズ「S003SJC」は、すごい一品だと言えるでしょう。
日本の気候で育てられる綿花は限られている
日本は、コットンの産地としては気温が低く、多湿なため、
世界の産地で栽培されている綿花が育ちにくい環境があります。
明治時代には、政府がアメリカから取り寄せた長繊維の綿の国内生産の実験を繰り返しましたが、
気候が不適合で失敗したようです。
そう言う事情もあり、綿花の国内生産は衰退して行きました。
日本の綿花復活にかけるプロジェクト
しかし、ここへきて日本で古来より栽培されてきた「和綿」を復活させる動きが各地で活発です。
農業そのものが若い人にも見直されていることもありますし、
またオーガニックの栽培に対するトレンドもあり、
各地域が主体となって、「和綿」の栽培、さらには地元産の綿花のブランド化に挑戦しています。
例えば、
鳥取県「伯州綿」
岐阜県「tomoniぎふプロジェクト」
これは一部ですが、
他にも「和綿 栽培」と検索すると、たくさんあります。
綿花が生産される国は発展途上国が多いため、
実際に紡績して生地にするとなると製品化のコスト的には全く太刀打ちができないでしょうが、
短繊維という和綿が持つ特徴の、新しい付加価値が見つかれば・・・いつか潮目が変わるかもしれません。
そのためにも、今、日本で綿花栽培を復活させる動きというのは非常に興味深いです。
現時点では100%和綿のジーンズに作るにはなかなか難しそうな気配ですが、、、
何事も研究熱心な日本人。
10年後、20年後、「ジャパンコットン」として、
世界で評価される産物になっているかもしれませんし、そうなることを望みます。
サムライジーンズの綿花の種まきイベント
尚、5月7日(日)朝10:00から、
サムライジーンズ主催の綿の種まきイベントがあるそうです。
私が調べた限り、場所は兵庫県篠山市だったかと。
農業に触れる経験って貴重ですし、綿の栽培となればなおさら貴重。
関西方面の方はご家族連れで参加されるのも楽しそうですね。
参加希望はサムライジーンズまでご連絡を、とのこと↓。
info@samurai-j.com
本日もご一読、ありがとうございました。
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