ジーンズ・デニムの染めに使われる「硫化染料」とは?

硫化染料・サルファーダイ
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こんにちは、インディです。

“硫化染料”って、アメカジ系の雑誌などで見聞きしたことはありませんか?

“サルファー”っていう言葉だったら、どうでしょう?

この二つは一緒のことで、硫化染料のことを英語でSulfur dyes(サルファーダイ)って言います。

よく、商品の説明で「硫化染め」「サルファー染め(サルファデニム)」なんていう言葉で見聞きしたことなら、あるかもしれません。

私たちの生活の中で身近に存在するその硫化染料=サルファに関して、本日はお話しします。

硫化(サルファ)染料とは?

綿製品の染色に使われる合成染料で、安い・簡単・水や日焼けにも強い特徴を持ちます。

もっと効率の良い合成染料が今は他にもあるので業界での使用量は減っているようですが、

硫化染料は摩擦に若干弱い特性があることから、

例えばチノパンなど、経年変化のアタリを出したい衣料への使用で見直されてたり、

またストーンウォッシュなどの中古加工をする衣料にも用いられるようになっています。

デニムと硫化染料の関係

一番メジャーどころで言えば、「ブラックジーンズ」では黒の硫化染料が使われています。

アタリ(経年変化)がグレーっぽくなる、あれ。

DENIME(ドゥニーム)66ブラック

ブラックだけでなく、硫化染料は安価なブルージーンズにも使われています。

全てを硫化染料で染めるパターンではなくても、

一度硫化染料で染めておいて、その後インディゴで染める、というハイブリッドな手法も広く使われています。

現在のジーンズにおいて、ナチュラルインディゴ(ピュアインディゴ)のみで染められているケースは非常に稀です。

色落ちの良いセルヴィッジジーンズでも、ほとんどが科学的な合成インディゴですし、

そもそも、現存する1940年代のヴィンテージジーンズで使われているのは合成インディゴです。

また、私たちの大好きなブランドのセルヴィッジジーンズでも、合成インディゴに若干の硫化染料をミックスさせて、ブランドの意図するインディゴの色に調整するために使われることがあります。

例えば、濃いインディゴ色を表現したり、

若干黄色の硫化染料を足して、緑味がかったデニム生地にするなど、です。

オリジナルジーンズのデニム選定

例えばこの写真のデニム生地の場合、糸の中心が黄色&緑色っぽく見えると思いますが、

これは黄色の硫化染料をインディゴにミックスさせているためです。

(↑以前はグリーンキャストデニムと呼ばれたこともあったそうな)

生地の見た目だけでピュアインディゴ染めだ、合成インディゴだ、これは硫化染料が混ざってる、というのを判別するのは正直困難ですね。

結論

硫化染め=サルファー染めと聞いたら、

安く簡単な染めの手法だけど、アタリによる経年変化も楽しめる染め方であり、

デニムの生地の色味の調整にも使われるモノ、と覚えておきましょう。

 

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ジャパンデニムの魅力・アメカジの魅力にハマって20年。 ジーンズへの好奇心が日々増大し続ける40代、インディです。 このブログのおかげで、自分の長年の夢であった「最高のジーンズを作る」ことが実現できました。 今は、さらにモノづくりの魅力に変態的にのめりこんでしまい、 メーカーさんも企画しないような、マニアックなディテールのアイテムをマイペースにリリースしています。 このブログを通じて、日本の物づくりの素晴らしさ、そしてプロダクトのディテールの魅力を伝えていくと共に、 自分のオリジナルプロダクトを企画したいという同じような夢を持つ仲間たちに向けて、様々なノウハウをシェアしたいと思います。