こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
以前、「こんなのあったらいいな」を形にすべく、オーダーメイドで仕立てて頂いた『茶芯染めしたサドルレザーのベルト』。
ほぼ毎日着用し続けて、22ヶ月目突入。
本日は久しぶりの経年変化レポートです。
目次
茶芯染めオーダーメイド・サドルレザーベルト 22ヶ月経年変化レビュー
この茶芯ベルトって、どんなの?
レッドウイングのクローンダイク(茶芯)の魅力的な経年変化を、もっと身近に、毎日着用できるもので再現できないか?
そう考えた2年前のある日、丁度新調したいと思っていたベルトを、茶芯染めの製法そのままに特注でオーダーしたものです。
これをオーダーする際には、当時の自分の理想のベルトの要素を全部盛り込みディテールを詰めさせて頂いたのですが、その時には
「各ブランドが競うように5mm厚以上の厚みのベルトをリリースしているが、着心地悪くてナンセンス!丈夫であれば、薄くてしなやかな革の方が着用感が良い!」
という持論のもと、4mm厚のサドルレザーをチョイス。
だが実際に着用を続けていくと…
「うーん、やっぱり着用時の満足度が低い気がする…やっぱり硬くて分厚い方が良かったな。」
と浮ついた気持ちが出てきて、世間では厚くて硬いベルトが何故人気なのか、理解できた次第。(厚い・硬い・重い方が五感に響く満足度があります。)
その後、一周回って「やっぱりこの4mmの革を選んで良かった。」と落ち着きました。なんなんでしょう、この心の移り変わり。
エイジングの様子
で、肝心のエイジングの方は随分と進んできました。
近くで見ると、一目瞭然。
顔料で染めたブラックの下から、ひび割れた形で本来のレザーの色合いが見えてきました。
ここまで近くで見ると「すげーバッキバキのエイジング」ってなるのですが、ベルトを装着した状態だとトップスに隠れて殆ど目立ちません。
このベルト、完全に自己満足の世界だった…。
ま、まぁそんなもんですよねぇ。
自己満足ついでに、いつかこのエイジングのベルトと、クローンダイクのレッドウイングを合わせてコーディネートして見たいなぁ。
真鍮のバックルは色褪せた雰囲気が出てきて、今が丁度いい感じです。
顔料独特のエイジング、そして染料との違い
尚、このヒビ割れする独特の経年変化は「顔料」を使っているためです。
顔料…ガンプラの塗料やマニキュアを想像して頂ければと思いますが、塗布するものの表面に塗料を「置いて固める」感じ。
だから、使い込むことで、このように固まっていた塗料がパキパキとヒビ割れしたエイジングになります。
一方で、顔料ではなく「染料」という染めの種類がありますが、その場合はこうはなりません。
染料は革の中まで色を浸透させるタイプなので、下地の革そのものの色を変えるイメージ。退色することはあってもヒビ割れはしません。
一般的に皮革の染めの場合、後者の「染料」を使っている方が良いレザープロダクト。
染料で美しく革を染めるには職人の技術が必要ですし、また革そのもののクオリティが良くなければ染料で染めても良い製品になりません。
一方で顔料は先述の通り、表面の上に塗料を乗せて固めるイメージですので、技法的にはスプレーでプシューっと吹き付ける簡単工程、しかも「傷の多いB級品の革」でも傷を隠せるので、量産される場合は安上がりなものになります。
結局何が言いたいかというと、同じ「表面が黒のベルト」でも、染色方法によってエイジングの見え方が全く違うので、ご注意を。
【まとめ】手放せない相棒。これからもエイジングさせていくよ。
ご覧の通り、表面上は良いエイジングが表れてきましたが、まだポテンシャルはこんなモノではないはず。今後も経過観察を続けて行きます。
こういうのも「経験値」と言うのでしょうか?
ベルトをイチからオーダーメイドした経験、その考察のプロセス、その実際の着用感を通じて、ベルトというプロダクトを見る視点が変わったことを実感しています。
こういう積み重ねが良い商品を選ぶ知恵になり、結果私の人生をハッピーにする。
そう言う経験をシェアすることで皆さんがハッピーになれば、私も更にハッピー。
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本日もご一読、ありがとうございました。
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