こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
アメカジの王道アイテムの一つ、レザー。
高い耐久性があるだけでなく、使い込むにつれて色が変化し、オーナーのライフスタイルが刻まれて手放せない一生物の相棒に育っていく、魅惑のプロダクト。
鞣し職人たちの弛まぬ努力によって仕上げられた質の良い皮革は、また別の職人の手に渡り、アクセサリーやブーツ、ジャケットやバッグなど様々なものに形を変えて、我々を楽しませてくれます。
その革の質やデザイン、職人の製作技術など、突き詰めれば「ピンキリ」な世界。
良い革を使い、良い職人が形にしたプロダクトと、安い革を使いミシンで大量生産したプロダクトでは、美しさだけでなく耐用年数に大きな違いが生まれます。
ではどんなブランドのものがいいのか?
有名なブランドだから、質が良いか?
無名なブランドだから、質が悪いか?
これを考える上で、一つ念頭に入れておくべき事があります。
そもそも、レザーブランド(工房・職人)を始めるにあたって、他のモノづくりに比べると初期設備は比較的少なく済み、工房のスペースも小さくて良く、職人一人でも始められる上に、1アイテムずつ1個から生産するため在庫を持たなくて良いという事情もあるため、国内だけでも大小様々なレザープロダクトのブランド・工房があるのです。
そのうち、雑誌に広告掲載する工房やブランドは、その中でも5%も無い印象。
言い換えれば、我々は世にあるレザープロダクト・ブランドをほんの一部しか知らない、ということ。
しかし、レザープロダクトの製作工程の特性上、どれだけ小さく無名な工房でも、たった一人の腕利きの職人がいれば有名ブランドを凌駕するプロダクトを作り出すことができます。
例えば、徳島にもこんな工房がありました。
つまり、レザープロダクトへの「目利き」を養うことは、良いアイテムに出会う可能性を広げ、生涯楽しんでいくアメカジライフを豊かにしてくれます。
革の種類への知識、鞣しの知識、製作の知識。
それらは、あなたと一生を共にする最高の相棒を“迷いなく”選び出すための、一生物の知識となるはず。
そんな知識がバランスよく掲載されたムック本が双葉社よりリリースされています。
その名は『レザークラフト・オーソリティ』(双葉社)。
人気のレザーブランドの職人達にフォーカスし、レザープロダクトの魅力を感じられるだけでなく、革製品に対する我々の漠然とした知識を補完し、本当に良い革製品を見る目=目利きを養う入門書として最適なものになっています。
本日はその書籍をレビューしていきましょう。
『レザークラフト・オーソリティ』(双葉社)
レビュー
この『レザークラフト・オーソリティ』は、レザークラフト=「革製品の製作」にスポットを当て、職人や工房、そこで作り出される作品にフォーカス。
されには「読者もちょっとレザー製品を作ってみませんか?」という提案と共に、革の知識や道具、作り方まで、革製品の知識を総合的にインプット出来る構成になっています。
大人の夏休みの自由研究としては「最高の課題」ではないでしょうか!?
知って楽しく、作って楽しく、使って楽しい、レザークラフト。
天神ワークスや大和工房をはじめ、「技術」で名を馳せる職人たちのアトリエの様子や作品、またモノづくりにかける想いなどが掲載されています。
そもそも、丈夫で経年変化が美しい皮革(レザー)はどうやって作られているのか? 今や皮革の一大ブランドとなった「栃木レザー」で、“皮”を“革”にしていく工程が細かく掲載されています。
途中まで読んでいくと、多くの方が「自分でもレザープロダクトを作ってみたいな、作れそうだな。」と思うように、出来ていますコレ。
で、そんな方の背中を押してくれる、レザークラフトの技術や道具、購入できるショップも掲載されています。
興味深かったのは、革の種類の説明。かなりの数が掲載されていて、これを読むだけでも革製品に対する知識がより深まるものでした。
コレを見ていると「私だったら、あれにはこの革を使いたいなぁ」なんて、職人的な発想がポツポツと頭の中によぎってくる。
もう、このムック本の意図通りの展開になることでしょう。
職人の使う「道具」とは、なぜに魅力的なのでしょうか?
レザークラフトは、小さいスペース、少ない設備(道具)で始められます。初めてレザークラフトをやる方に、始めに何を揃えたら良いのか?というアドバイスもかなり的確に詳しく掲載されています。
道具を見るだけでワクワクし、やる・やらないは別として「とりあえず道具揃えて見ようかな?」という気持ちになる誌面。
「職人が作った、高級なツール」も掲載されていて…プロでもないのに気になって仕方ない。
もう、後には戻れませんねぇ(笑)
極め付けは、手縫いのハウツー。
これ、いわゆる「レザークラフトのムック本」と内容は全く遜色の無い、ハイクオリティな密度。
これ一冊あれば、初めての方でもレザーの「名刺入れ」や「トートバッグ」を、一人の力で完成まで持っていけるでしょう。
なんせ…
型紙までついてるんですからね!
【まとめ】レザーアイテムに興味があるひとは買って損の無いムック本
私も趣味の範疇で、レザークラフトを嗜みます。
下手くそなりに自分で一つ、作って見ると、、、そのたった一度の経験で、新しい世界が開けたのを感じれるはずです。
自分が上手に作れる・作れないは別として、レザープロダクトを見るポイントが代わり、良いプロダクトに対する目利き力が比べ物にならないくらい高まります。
その結果、有名だけど質はちょっと残念…というブランドも見てすぐ分かるし、「全然聞いたことないけど何このブランドすごい」っていう商品にも時々出会うことが出来るのです。
この目利き力をつけると、色々なレザープロダクトを見る楽しみがグンと上がりますよ。その目利き力をつけるきっかけとして、写真も多く、わかりやすく記載されている本著は最適な一冊。
価格は1,500円(税込)。
あなたの新しい世界を広げる濃い内容でこの価格は、良心的と言わざるを得ません。
最近はインスタもマメに更新中なので、宜しければフォローください↓
本日もご一読、ありがとうございました。
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