こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
本日は私物のヴィンテージ、リーバイス501の【ビッグE 後期】のディテールを、そのモデルの見分け方のポイントも含めて解説してみたいと思います。
こちらは先日、タイ・バンコクのチャトチャック・ウィークエンド・マーケットで手に入れた一本です。
お得な値段で手に入れた一本ということもあり、ヴィンテージということを全く気にすることなく、ガンガン穿いています(^^)
目次
リーバイス501 ビッグE 後期モデル詳細解説(ビンテージ・Levi’s)
概要
実寸でウエスト・レングス共に32インチのゴールデンサイズで、美しい色落ちを見せている個体です。
裾に向かってゆるくテーパードのかかった、綺麗目なシルエット。
随所にリペアが施されており、前オーナーがかなり穿き込みをされたことが見て取れます。
後ろ姿。
膝裏のハチノスのような色落ちは見えませんが、全体的に美しい色落ちです。
ただ、この個体にはパッチとタブという、大事なパーツが欠損しています。
ディテール写真
ビッグEらしい、コントラストがありつつも美しいインディゴの青々として経年変化を見ることが出来ます。
細かい点落ちが、細長い縦落ちに繋がっている様子の伺えるデニムの経年変化です。およそ50年も前に作られたデニム生地が今も人を魅了するって、ロマン。
アウトシームの耳のラインも綺麗に出ています。
色は消えているけど、赤耳です。
特に前身頃にダメージが多く、随所にリペアが施されています。
ボタンフライ。
サビが出ているトップボタン。
同じくサビが出ているフライボタン。
ポケット付近にもダメージが出ています。
コインポケット口はチェーンステッチ。
この色落ちのコントラスト、なんと美しいのでしょう。。。
バーは銅製。そして、、、
裏のリベットはアルミです。
色落ちは美しいが、色々と問題の多いバックスタイル。
大切なパーツが欠損。
(紙)パッチが完全に欠損。そして…
赤タブ(ピスネーム)も完全に欠損。
全体的にリペアが施されてますが、雑なのがこのベルトループ。
センターのベルトループが、おそらく外れてしまったのでリペアしたのでしょう…。
しかし、ベルトループそのものを帯にがっちり縫い合わせてしまっています。
ベルトを通す穴がないのです。つまり、このベルトループは飾りだけで、使えません(爆)
今度、ちゃんとリペアし直してもらおう…。
ヒップポケットのアーキュエイトはしっかり残っています。
良い色落ちですよね。
こういう色落ちのデニム生地が、私の理想です。
ヨークのアタリ。
レプリカの場合、このヨークのアタリを無理にウネウネに出した物とかありますが、実際のヴィンテージのヨークのアタリはこんな風にさりげないものが多かったりします。
トップボタン裏は“8”刻印。
ボタンフライ裏。
クインチの縫製。
耳のアタリのアップ。
ほぼ立体感の無いベルトループ。
紙パッチが無い場合の、ビッグE後期の見分け方
ということで、すでに紙パッチどころか赤タブまで取れてしまっている個体ですが、ヴィンテージのリーバイス501のビッグE(後期)を見分けられるポイントはいくつかあります。
まずはフライボタン。
① LEVI STRAUSSの“R”の片方が長い、通称『足長R』。
これでほぼ、ビッグE以前のモデルであることが確定。(この次の66Eと言われる、66モデルの最初期モデルでも稀に足長Rを見ることがある)
②トップボタン横の帯の縫製は並行ステッチ。
ビッグEの前期まではここがVステッチだったので、この2点でビッグEの後期であることがほぼ確定。
③帯のステッチは上下ともにチェーンステッチ。
これもビッグE後期の仕様。
④アウトシームの縫い合わせはシングルステッチ。
66モデルになるとここがチェーンになるため、これで【ビッグE後期】モデルであると判断することが出来ます。
【まとめ】美しい経年変化と現代的なシルエットを楽しめるビッグE
ヴィンテージのXXは一般的には手の届かない価格になりつつありますが、ビッグEでしたら程度の良い個体やサイズの合うものも、まだ頑張れば買えるお値段でヴィンテージショップでは売られています。
特にビッグE~66前期あたりのモデルはシルエットも綺麗で色落ちも美しいため、リーバイスのヴィンテージの良さを実用的に楽しめるモデルだと思います。
私は今回の個体のように、パッチもタブも欠損しているほどのダメージの一本を手にしたのは初めてなのですが、その結果、むしろ躊躇なく穿くことが出来る自分に気がつきました。
色落ちは素晴らしいし、シルエットも綺麗、そしてパーツが無くても「ヴィンテージのビッグEには変わりなし」。
もちろん、パーフェクトなコンディションの一本を手に入れられるのが望ましいのは言うまでもありませんが、ヴィンテージは一つとして同じものの無い「出会い」ですし、コレクションでは無くて穿いて楽しむ用であれば、ダメージやパッチの有無にこだわる必要ないなぁ、と思っています。
本日の記事が参考になりましたら幸いです。
皆様も引き続き、良いジーンズライフを!
こちらの『66前期モデル・1974年製造(ヴィンテージジーンズ・Levi’s)のディテール解説』も、ご興味があれば合わせてご覧ください。
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本日もご一読、ありがとうございました。
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