こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
最近、改めてヴィンテージジーンズの魅力にハマりつつあります。
そんな本日は私物のヴィンテージ、リーバイスの【66前期モデル】のディテールを解説してみたいと思います。
現在、高騰化の激しいヴィンテージリーバイスの中で、市場での本数も比較的多く、買いやすいお値段の通称【66(ロクロク)】。しかし、程度の良いもの・黄金サイズのものは枯渇化の一途を辿っているのが現状です。
目次
リーバイス501 66前期モデル詳細解説(ビンテージ・Levi’s)
概要
数あるヴィンテージのLevi’sの中でも人気の高い通称【66(ロクロク)】と呼ばれるこのモデル。
501のヴィンテージの中で、コレクターは1947年に製造されたモデルのことを47モデルと呼ぶし、1955年に製造されたものを55モデルと呼んだりしますから、「66」だったら当然1966年製造だろうと思うのですが、この【66前期モデル】は1973年〜1976年頃が製造年なのですよね。実にややこしい呼称です。
尚、レプリカ系の販売店によっては、LVCの1966年製造モデルのことを「通称66モデル」として販売してたりもします。ヴィンテージコレクターから言わせれば1966年製造モデルは「Big-E ダブルネーム」と呼ばれるモデル。まぁ、「66」という呼び方も流れからすれば間違いでは無いだけに、色々とカオス。
とりあえず、ここでは1970年代製造の【66モデル】のお話をしてきますので(ややこしいなぁ…)。
この66モデルは上記の通り比較的新しい年代(1970年代)のモデルということもあり、テーパードのきいた美しいシルエットが人気の理由の一つですが、特にこの【66前期モデル】はまでは非常に美しい縦落ちをすることがファンに評価されています。
尚、66後期モデル(1976年以降〜)からはデニム生地の質が大きく変わり、前期モデルと比べると縦落ちは見る影も無く、まったく違う色落ちになります。
この私物も、美しいブルーとコントラストの取れた縦落ち、そしてペンキの飛び方やリペアの入り方など、文句なしのかっこよさ。
ディテール写真
ボタン横はこの66モデルから平行ステッチに。V字ステッチからの変遷の時期です。
全体的なダメージに対し、フロントポケットはあまりダメージがありません。
銅リベットは経年変化をして、黒ずんでいます。
フロントのポケット口が、若干“中盛り仕様”になっています。
ベルトループはフラット気味。
私が所有しているモデルには腰〜膝にかけてリペアが施されています。
フロントボタン裏は「6」刻印。
以前はこの刻印が「66(ロクロク)の名前の由来」と言われていたことがありましたが、現在では同モデルの販売時のフラッシャーのコピーライトに1966年の文字が入っていたことが由来というのが濃厚です。
アーキュエイトステッチは一部抜けています。このバックスタイルも含め、ほぼ全ての箇所をオレンジのステッチで縫製されています。
ベルト帯は上下ともチェーンステッチです。
66モデルの見分け方
ここでは66モデルの見分け方をご紹介していきます。66モデルはスペックが研究し尽くされているので、どこを見れば66モデルで、前期か後期か、という判断は容易です。
まず、セルビッチ(赤耳)であること。写真では赤色が退色して薄いピンクに変化しています。
印字の消えた紙パッチ。“CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT”の文字がロット番号の上に記載されています。触るとポロポロ壊れそうで、気を使います。
ここが66モデルの判断材料の一つ。
次にタブ。見難いですが、両面スモールeの赤タブ。
そして、前期・後期の分かれ目はバックポケットの上部裏はシングルステッチ。【66前期】の特徴のスペックです。それもあり、前期モデルのことを66SS(Single Stitch)と呼ぶこともあります。ここがチェーンステッチになると【66後期】になります。
そしてジーンズ内側のタグを見ると、製造年がわかります。
この写真でいうと、ロット番号の「501」の数字の下の列の11 4 6 の数字の羅列を見ます。これは6番工場(テキサスのエルパソ工場)にて、19*4年の11月に作られた、という意味。スペックからして66モデルであることは間違い無いので、結論、1974年11月製造となります。今からおよそ45年前のジーンズ。
生地について
ネットで調べるとヴィンテージの66前期モデルの写真は多数見ることができますが、本当に良い色落ちの個体ばかりです。この私物の生地も素晴らしい経年変化を見せています。
レプリカのデニム生地の持つ、ちょっとわざとらしい縦落ち・点落ちとは趣が全く異なります。不思議ですよね。
【まとめ】66前期はヴィンテージの醍醐味が味わえるエントリーモデル
レプリカジーンズの魅力はゼロから穿き込み自分で育てるという点ですが、それらレプリカメーカーが目指しているオリジナルである、完成されたヴィンテージを所有する満足度は全くの別もの。
ヴィンテージが年々高騰化していく中、まだこの【66モデル】は4万円台で購入可能。レプリカをちょっと我慢すれば、まだ手が出る価格帯のヴィンテージのエントリーモデルなので、初めてのヴィンテージの方に特におすすめしたい一本です。
尚、市場価格はそのモデルの希少価値に加え、インディゴの残り方によっても変わります。当然、未使用のデッドストックがMAX高く、穿きこまれて色が薄くなるほど値段が下がるので。
正しい知識と多くのストックを有する信頼できるお店を見つけて、今より高騰化する前に気になるモデルは手に入れておいた方が良いでしょう。
尚、西日本にお住いの方であれば、先日レポートさせて頂いた【JUKE BOX】は信頼できるヴィンテージショップとして外せません。
【関連アイテム】
現在発売されているLVC(LEVI’S VINTAGE CLOTHING)のラインナップにある『501 1966モデル』は、本日の記事の66モデルではありません。通称、BIG-Eですね。
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本日もご一読、ありがとうございました。
またまたコメント失礼します。
僕もワンウォッシュ程度の66を保有してます。綺麗な縦落ちになりそうな生地感です。
恐らく今までで一番底値の時に購入したので4万円程でした。
サイズも34×30なのでラッキーでした。
タイではヴィンテージデニムの熱はどうなのでしょうか?
>ひでゆきさん
いつもコメントありがとうございます。
66のほぼデッド&ゴールデンサイズで4万円はかなり破格ですね!!良い買い物をされましたねー!!
タイではヴィンテージ熱の高まりは感じません。最近盛り上がっている、という話題も聞いたりしますが、実際に売っている場所は限りなく少なく、穿いている人も、コレクターの実際の情報もほぼない、というのが現状ですね。