こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
現在企画を進めている、「サードウェーブ」なオリジナル・デニムシャツ。
アイイロデニムワークスの定番にしたい、半袖デニムシャツ。
前回は、部分的に、平織りで通気性と肌触りが良く経年変化も楽しめる『シャンブレー』の部分使いに関してお話ししてみました。
首元と、フロントポケットのフラップ裏。
特に、この首元のシャンブレー化の効果は抜群に高く、ここだけで随分と「デニムシャツ」の着心地の変化が体感できます。
いわゆる長袖の、普通のウエスタンシャツでも定番として採用されても良いスペックだと思いますね。
で、そこ以外にも、今回シャンブレーを採用した箇所があります。
今回、テストの結果採用したシャンブレーはセルビッチ(耳付き)だったので、それを活かせるディテールを考えてみました。
目次
シャンブレーのセルビッチでディテール遊び
快適さとルックスを両立させるディテール
というわけで、セカンドサンプルですが、今回、セルビッチ・シャンブレーを採用したもう一つの箇所は、こちらです。
袖口、です。
まず、前回のシャンブレー使いの考察でもあった「デニム生地が表と裏の2枚重ねになっている箇所を極力減らそう」という方針から、この袖口にシャンブレーを採用にすることに決めました。
この袖口は、通常のデニムシャツの作り方だと構造上、4枚のデニム生地が重なる形になりますので。
であれば、ここにセルビッチの耳を使ってみよう、と。
裁断での生地の取り都合としては非常に効率悪いのですが。
耳を使うことで、この箇所を折り伏せ縫いする必要がなく、つまりは重ねる生地の枚数が少なくて済む=軽く、涼しいし、経年変化にも妥協しない。
夏場のシャツですから、袖をさらにめくりあげたくなる灼熱の日もあると思います。
そんな時に、ちらっと見える、切り返しパターン。
さらに良〜く見ると「セルビッチ耳使い」という、このマニアックな仕様に街で気づく人は1万人に一人くらいではなかろうか、と(爆)
固定観念にとらわれず、シルエットにも変化を加える
普通、この手の半袖のデニムシャツやシャンブレーのワークシャツは、袖をめくってカッコ良いようには設計されていません。
私自身、袖をめくる機会が多いこともあり、このシャツでは「積極的に袖をめくっても面白い」仕様にするべく、ただ袖の生地を変えただけでなく、しっかりシルエットが成立するよう、がっつり計算の上で落とし込みました。
ここまでくると、もはや何をモチーフに何を作っているのか、良く分からなくなってきます(笑)
ただかっこよく、経年変化の美しい、夏用の半袖デニムシャツを作りたい、それだけ。
今回、このシャツの袖口の幅は1.5cmに設定しています。
つまり、袖口をめくると1.5cm袖が短くなるわけです。
半袖で1.5cmの長さが変わることは、見た目にも大きな変化があります。
めくっても、めくらなくても、夏場のシャツとして成立するシルエット。
それを目指したパターン調整の結果、めくりあげない場合は、通常の半袖シャツよりは気持ち袖が長く、めくった場合は通常の半袖シャツとしては若干短く、そんなバランスで落とし込みました。
1粒で2度美味しい、そんなシャツのディテールで遊んでみたわけです。
【まとめ】見た目はシンプルですよ、しかしこだわりの数はすごいですよ…
ぱっと見はシンプルですが、ひたすらこだわりを詰め込んでいます。
完全に自己満足の世界です。
まだまだ、語りつくせないディテールがあります。
それらもまた次回、お話ししたいと思います。
この半袖シャツを発売する時には、これらのディテール考察を新たな『Research Report』にまとめて発表したいと思っています。
Vol.2として。
作り手としては超非効率な“おまけ”の『Research Report』の目的と、それに懸ける私の想いは、ぜひこちらをお読みください↓↓↓
シャツのディテールなんて、誰もあまり気にしたことないでしょうから、逆にVol.1よりも新鮮な内容になるのではないでしょうか。
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本日もご一読、ありがとうございました。
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