こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
企画を進めている、オリジナルの半袖デニムシャツ。
汗かく夏場だし、自分自身が日々快適に着用したいなぁ、と。
そういう意図で、セカンドサンプルでは新たに6.5ozのデニム生地をセレクトした訳ですが。
デニム生地も(いまのところ)1種類の採用に変更した訳ですし、
ではこの仕様の経年変化の楽しみつつ、さらに快適性を高めるためには何ができるか、という考察を詰めてみました。
デニムシャツのディテールを突き詰める
そもそものデニム生地の特性
デニム生地の特性に関してお話ししてみましょう。
世間一般的な布=生地は、「平織(ひらおり)」「綾織(あやおり)」「朱子織(しゅすおり)」という3つの織り方に分けられます。
このうち、デニム生地は「綾織」に属しています。綾織の生地の特徴として、丈夫で伸縮性がありますが、通気性は比較的ありません。
そのせいでしょうか。
明確な根拠はありませんが…、私の経験上、デニム生地が表と裏で2枚重なっている箇所は著しく通気性が悪く、蒸れる傾向があります。(例えば、ジーンズでいうと、腰のベルト帯の部分。1枚の生地が折り曲げられて縫製されている箇所って・・・夏場は蒸れて臭いませんか?)
そして、シャツのファーストサンプルの着用テストを繰り返した結果、8ozとはいえ、やっぱり蒸れで不快に感じるポイントがありまして。
夏場も快適に過ごせるシャツを考えた時に、「デニム生地が表裏で2枚重なっている箇所を極力減らす」、ということを考えてみました。
その一環が、ファーストサンプルの考察でもあった「ヨーク部分の縫製を見直してみる」ということでしたが、
それを、セカンドサンプルにて更に深化させてみよう、という訳です。
セルヴィッチ・シャンブレーの部分採用
そこで考えたのが、通気性に優位性がある「平織生地」を部分採用するということでした。具体的には、シャンブレーになります。
これにより、夏場に感じるデニムシャツの不快さを軽減していこう、という試みです。
「だったら、初めからシャンブレーのシャツを着ればいいじゃない?」という野暮なご意見は無しで・・・
だって、どんなに暑い日でも、経年変化の楽しめるデニムを着たいんだから。
この正面からも、その仕様の採用箇所が見て取れるでしょうか。
まず、この首もと。
夏場、最も汗をかく部分。
そして構造上、何枚ものデニム生地が重なって縫製されている部分。そこに…
今回のセカンドサンプルでは、シャンブレー生地を採用してみました。
通常のデニムシャツなら、この首当て部分は当然、デニム生地の箇所。
しかも、このシャンブレー生地も、幾つもの生地サンプルの中から経年変化テストの結果、選び出した一品です。
いわゆるよくあるシャンブレーよりも、ライトオンスのデニム生地に近い色の濃さ。経年変化もしっかり楽しめます。
首元に、シャンブレー。
たったこれだけの工夫で…首元のあたりがカラッとし、快適な着心地になりました。
当然、製作工程はその分、複雑&非効率になりますけど…
見た目にも面白いですよね、ちらっと見える、この切り返し部分。
そして、ポケットのフラップ部分。
ポケットはその構造上、何枚も生地が重なる箇所。
そのうちの1枚をシャンブレーに変更することの意味は、特に汗をかきやすい胸元のパーツとしては決して小さくありません。
上記以外にも、このシャンブレーをセカンドサンプルでは採用した箇所があるんですよ。
それはまた、後日。
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本日もご一読、ありがとうございました。
またまたコメント失礼します。デニムシャツはディテールもヨークを入れたりある程度縛りを守らないと只のデニム生地の半袖シャツになるから難しいですよね。
ベンチレーションとして脇下や背面に菊穴をあしらう事もイメージ外での不採用なんでしょうか?
10オンスのデニムなんて薄くてペラッペラな印象ですが、シャツとなるとかなり厚みを感じるって不思議ですね。
>ヒデさん
そうなのです。結局、最後はプロダクトとしてどこにバランスの焦点を置き、落とし所を合わせていくかという作業になってきます。
考えれば考えるほどドツボにはまりますけど、面白いです。
脇下の菊穴に関してはファーストサンプル時に検討してたのですが、不思議なことにこの「菊穴」をそういう目立たない箇所につけるだけで・・・一気に「ワークシャツ」テイストになってしまい、不採用としました。小さい1つのディテールでイメージが変わるというのも、また面白い経験でした。
6.5ozのデニムなんて、逆に滅多に触れないですよね〜。
自分でも、生地だけ手にすると「いやーうっすいなー。」って思うんですが、シャツにしてみたらまさに丁度良い、という(^^)