こんにちは、インディです。
縦落ちした、色落ちの良いセルビッチジーンズって、最高にかっこいいですよね!
初めからUSED加工されたジーンズを買って履くのは手っ取り早いですが、
所詮は作られた、愛着のない「古着感」に過ぎません。
しかし、
未洗いの「生デニム」の状態から、自分自身で年月をかけて履きこみして、
かっこいい色落ちに「育った」ジーンズは、一生共に過ごす愛着のある相棒となります。
色落ちの良いジーンズを自分で育てる、ということは、
ファストファッションを卒業し、一つのものを大切に長く使う、カッコいいライフスタイルを手にいれるということでもあるのです。
そこで今日は、初めてセルビッチジーンズの購入を検討している方に、
どのポイントに気をつけて選べばいいのか? どのメーカーがいいのか?
「絶対後悔しない、初めてのジーンズ購入指南」をお伝えしたいと思います。
最後には私が「初めての方にはこれをお勧めしたい」というジーンズをいくつかご紹介しますのでご参考までに。
目次
初めてのセルビッチジーンズの選び方
良い色落ちを目指すには履きこみが重要
ジーンズを育てる=カッコよく色落ちさせるために最も重要なことは何でしょうか?
それは、「履き込む回数と時間」です。
どれだけ素晴らしい、高価な、クオリティの高いジーンズを購入しても、履き込まなければ良い色落ちはしません。
メイドインジャパンのセルヴィッチジーンズを履き込んで、
良い色落ちを見せ始めるのに、私の経験的に最低でも2,000時間が必要です。
2,000時間というと、週4日、10時間ずつ履いたとして、1年間かかることになります。
もし週末だけの週2日、10時間ずつ履いたとすれば、2年間かかることになります。
2,000時間で終了ではなく、そこからさらに履き込むことで、
一生手放せない、自分の分身のような色落ちをするジーンズになります。
何はともあれ、履き込むことが重要。
これを理解すると、選ぶ基準が見えてきます。
シルエットを念頭に選ぶ
上記の通り、どのジーンズを最終的に選ぶとしても、
生デニムの状態から良い色落ちを目指すには、履き込むことが重要です。
つまり、履く機会が多い必要があります。
履く機会を多くするためには、
自分が所有する服(トップス)に合うテイスト・シルエットのものを選ぶのが良いでしょう。
例えば、自分はあまりタイトな格好を普段しないのに、スキニーシルエットのジーンズを買っても、活躍の場が少ないことは言うまでもありませんよね。
特に、スキニーのような「トレンドもののシルエット」は、数年経てば「時代遅れのシルエット」になるので注意が必要ですし、
細身のシルエットモデルは、自分の体型の変化で着れなくなることもあります。
何年も長く付き合うジーンズであることを考えると・・・
極論を言えば、どのブランドを購入するにしても、
「ストレート(またはスリムストレート)」という無難なシルエットを選ぶのが得策です。
ベーシックな飾りのススメ
レプリカ系ブランドの各社のモデルの中には、個性を出すために
ヒップポケットにそれぞれ飾りステッチや、ペンキのペイントを入れていることがあります。
見た目が派手でポップなため、そういうものを選びがちなのですが、
もし初めてのセルビッチジーンズを購入するのであれば、その手の「派手なバックポケット装飾」のジーンズはオススメしません。
Evisuジーンズや、例えば最近人気の高い桃太郎ジーンズの場合でも
バックポケットのペイントが主張し、それ1本履くだけで存在感が出る、というメリットはありますが、
合わせるトップスを選びます。(トップスは比較的シンプルにしなければ、ゴチャゴチャに見えてしまいます。)
それに、柄が派手なものは、スマートカジュアルなTPOにも合わせられません。
存在感があることがアダになり、数年後に自分自身が飽きてしまうこともあります。
装飾が派手なセルビッチジーンズは「2本目以降」で検討し、
初めの一本目は、ベーシックな装飾のものを選ぶのが良いでしょう。
これが結果として、「履く機会が多くなる」ことに繋がります。
良い色落ちをするジーンズは、どう選ぶか?
以前は「ざらついているデニム生地が、良い縦落ちをする生地」という通説がありました。
しかし、この「ざらついている」の基準が曖昧であり、これから初めて買う方にとっては参考になりません。
そもそも、ザラついた生地の方が色落ちが良いという理由は、そのデニムを編んだ「不均一な糸」にありますが、製品の仕上げに使う糊の乗せ方次第で、店頭で触るジーンズのざらつきも変わるのです。
よって、店頭でジーンズを触って「ザラザラしてるかどうか」を確認するのは、参考程度です。
(むしろ、不均一な糸かどうかを目視して確認する方が重要。)
色落ちの良し悪しは、実際には糸の元となる綿花の種類、糸の撚りの強さ、紡績の方法、綿糸の染めの深さ、糸から生地にする際の織り方(弱テンション)など、いろいろな要素が複合的に絡みます。
よって、初めはネットで、色々なジーンズの色落ちのサンプルなどを見つけて、自分の好みの色落ちをするブランドに目をつけるのが賢いでしょう。
多くのデニムブランドの、実際に履きこんだ色落ち見本が見れる場所として、denimba.comさんを強くオススメします。
購入時に気をつけるサイズ選び
購入時に気をつける重要な点の一つに、サイズ選びがあります。
セルビッチジーンズのほとんどは綿100%ですから、ストレッチしません。
つまり、サイズ選びで自分の体型より小さいサイズを選んでしまったら最後なのです・・・。
今回のテーマである「生デニムから育てるジーンズ」の「生デニム」は洗濯すると縮みます。
だいたい2〜5%ほど縮み、これを縮率と言いますが、この縮率はデニム生地ごとに違います。
なので、ウォッシュ前のウエスト=**cm、ウォッシュ後=**cmのように、
洗濯前と後でそれぞれのモデルにサイズの情報があるはずです。
これを絶対に購入時に間違えないこと。
もし店頭で購入する場合は、ショップの店員さんに相談するか、
ネットなどで実物を手にせずに購入する場合は、
必ず販売サイトのどこかに表記されている「縮んだ後のサイズ」をしっかり確認し、自分に合った適切なサイズのものを購入するようにしてください。
「今履いているズボンは**インチだから」という理由で、同じものを選ばないこと。
メーカーごとに若干基準が違いますから、必ずウォッシュ後の「cm」を基準にしてくださいね。
初めてのセルビッチデニム・ジーンズ おすすめセレクション
長く履けるベーシックなスタイルで、何よりも色落ちが素晴らしい、
絶対後悔させない「初めてのセルビッチジーンズ」をお届けします。
ウエアハウス Lot. 1001XX(WAREHOUSE)
古き良き時代のヴィンテージの完全再現を目指すウエアハウスの定番中の定番です。
デニム生地、縫製、どれを取っても一級品。
シルエットはベーシックですが、それ故に、長くお付き合いできる一本になります。
ウエアハウスの1001XXは定番なため、直営や取扱店で購入することが可能ですが、
今なら、HINOYA別注の1001XXがおすすめです。
革パッチ含め、ディテールが可愛いのです。
フルカウント Lot. 1108(FULLCOUNT)
履き心地が柔らかなジンバブエコットンを使ったデニム生地を使用し人気の高いフルカウント。
数ある定番モデルの中でも若干細身のシルエットのLot. 1108をオススメします。
見た目は多少タイト目に感じますが、ジンバブエコットンの柔らかい履き心地のためストレスを感じさせません。
フルカウントのジーンズは総じて「古き良きディテール」を再現してますが、ダサさ・バタ臭さは一切なく、むしろ現代っぽく仕上げられており、そのあたりのバランスはさすがの一言。
長く付き合える一本です。
桃太郎ジーンズ 【0201】ヴィンテージスリムストレート
桃太郎ジーンズは、そのバックポケットのペンキペイントがアイコンになっていますが、ジーンズの質も大変高いブランド。
母体はJAPAN BLUEという、生地の総合商社がプロデュースしている会社だけあって、使っている生地のクオリティーはさすがの一言。
初めの一本目には、この記事で書いた理由の通り「ペンキペイント」のモデルはオススメしませんが、桃太郎ジーンズには「ヴィンテージレーベル」という、クラシカルなディテールのラインがあります。
その中でもすっきりしたシルエットの【0201】は、シルエットも美しく、初めての方にも強くオススメできる一本です。
BURGAS PLUS Lot. 955 (ヒノヤオリジナル)
上野のアメカジ店、ヒノヤさんのストアブランドであるBURGAS PLUS(バーガスプラス)。
その定番モデルのジーンズがこのLot. 955です。
東京でもNo.1のアメカジ店がヒノヤ。これまでの数多くの販売&接客実績を反映させた、ファンが喜ぶシルエット、ディテール、全てツボを押さえた傑作になっています。
さらにお値段も比較的安く設定されているも嬉しいポイントです。
コスパで見れば最強クラス。
購入後の裾上げと洗濯のお手入れ
裾上げは洗濯・乾燥の後で。
購入した後で大事なことは、一度、しっかり洗濯し、乾いた状態で裾上げをすることです。
あらかじめ縮率を計算しておいて、店頭で裾を調整してもらうことも出来ますが、
やはり実際に縮んだ後で計測しないと誤差が出ます。
裾の長さというのはズボンのフィットを決める、おしゃれの重要な要素なので
数ミリの誤差も妥協せず、しっかりと縮ませてから、出来れば店頭で裾上げしましょう。
裾上げに失敗して、結局履かなくなったでは本末転倒。
早く履きたい気持ちはわかりますが、
まず家に帰って、洗濯して、乾かしてから、購入店または裾上げの出来るお店に持って行きましょうね。
初めての糊落としと洗濯方法
生デニムの状態のジーンズを購入した場合、上記の裾上げのために生地をしっかり縮ませる目的以外に、
糊を落とす目的もあり洗濯する必要があります。
糊を落とさないで履きこみをスタートする楽しみ方もあります。
糊がついたままで履くと、生地が硬い状態なので履いたシワがくっきり出やすく、色落ちもメリハリがつく傾向があります。
しかし、糊があることで生地の表面が保護されているため、色落ちさせるには時間がかかるということと、
いずれ洗濯をすると、糊が落とされ生地が縮み、せっかくついたシワのアタリがずれるため、
長い目でみると自分の体型にあった美しい色落ちにならないので、オススメしません。
こちらの記事もご参照ください。
そのほかのウンチク情報
色落ちの速度は、染めの深さと撚り方
色落ちの速度は、白い糸をインディゴで染める際に、「芯まで深く染めてるか・浅く染めているか」という点が重要になります。
ただし、そこまで店頭でジーンズを見ながら分からないので、ネットで色落ちサンプルを事前に調べたり、店頭に色落ちサンプルがあれば確かめて、自分がかっこいい色落ちのイメージに近いものを選びましょう。
こちらの記事はご参考程度に読んでおくと、ウンチクが溜まりますよ。
女性向けのおすすめセルヴィッチジーンズ
女性には女性向けのおすすめセルヴィッチジーンズがあります。
以前まとめましたこちらの記事をご参照ください。
あとは愛着を持って、ひたすら履き込むのみ!
ジーンズが日々、育っていく様子、ぜひ楽しんでくださいね。
本日もご一読、ありがとうございました。
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