こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
昔のディテール再現する懐古主義のアメカジのアイテムの中で「感心する」商品は沢山ありますが、目新しさに「驚く」ような商品はそうありません。
そんな中、スタジオダルチザンがこの春夏にリリースするアイテムの中に驚くような商品がありました。
その名も「トリプルテキスタイル」。
一体どんなものなのでしょう? 早速見てみましょう。
目次
スタジオダルチザンのトリプルテキスタイル
トリプルテキスタイルジーンズ 【D1774】
こちらがその「トリプルテキスタイル」ジーンズ。シルエットはタイトストレート。
公式ではこう説明されています。
1 本で3 種類の素材の色落ちが楽しめる贅沢なジーンズです。
この言葉がそのままヒントになっているのですが、このジーンズに使われているデニム生地は特別。
なんと1枚のデニム生地に、「右綾デニム」「左綾デニム」「ブロークンデニム」がジャガード織りで交差して織り上げられています。
それゆえに、「トリプル」テキスタイル。
・・・何言ってんだか?? まだ良く分かりませんよね。
この写真で、ちょっと分かりやすくなりましたね。
1枚のデニム生地に3種類の織り方が交差して組み合わさっているのです。
このトリプルテキスタイルの面白いところは、3種類のデニム生地をパッチワークにして縫い付けたものでは「ない」ということ。
一枚の生地の中で織り方を3種類変えているそうです。
この写真ならもっと分かりやすいでしょうか。
うっすらとボックス状に見た目が変化しているのが分かるかと。
そこが、織り方の変わり目です。
想像ですが、織るための糸は全て同じ。
それを(おそらくコンピューター制御の織り機を使って)ジャガード織りの技法を使って違う織り方を1枚のデニム生地の中で表現している感じです。
見る角度によって、この3種類の織り方で見え方が違うというのが興味深い。
ジャガード織りって何かと言うと、分かりやすい例がこちら。
ご家庭に必ずあるであろう、カーテン。
薄い色と濃い色の模様が明らかに違う織り方がされているのが分かりますよね。
このように「織りでデザインを表現できる」のがジャガード織り。
この技法にて、1枚のデニムの中で右綾・左綾・ブロークンを表現した、というのがこのダルチザンの「トリプルテキスタイル」である、と解釈して良いかと思います。
12oz デニムなので、比較的ライトオンス。
この仕様のための特別な革パッチが採用されています。
「TRIPLE FABRIC JEANS」と書かれてますが、ここはモデル名と同じ「TRIPLE TEXTILE JEANS」にするべきところでは?と老婆心までに思ったり。
トリプルテキスタイルジャケット【D4448】
こちらは同じ「トリプルテキスタイル」デニムを使用した2nd typeのジャケット。
このジャケットの背面で「トリプルテキスタイル」の見た目の面白さが最も良く伝わるかな、と思います。
どちらかというとデザイナーズブランドの匂いが漂うテキスタイルの印象。
コムデギャルソンとかが好きそう。
この革パッチ・・・ではなく、裏地に注目です。
横糸(白い部分)から、はっきりと右綾・左綾・ブロークンで織られていることが見て取れます。それぞれの継ぎ目が自然なのがとても不思議。
デニム、ジャケット共に2018年2月~3月入荷予定とのことです。
気になる経年変化は未知数
これまでのダルチザンの定番とは違う生地なので、一体どんな色落ちが見られるのかは現時点では不明。
3種類の織り方がどのような色落ちのコントラストを見せるのか、非常に興味があります。
まだ発売前ということで実際に触れてませんが、公式の写真で裏地を見た感じではザラ感は少なそうな印象でした。
<過去の関連記事>→ ダルチザン SD-105 色落ち【ステュディオ ダルチザン】
まとめ
デニム好きがみんな大好き、経年変化の違い。
ジャガード織りという既存の技術を使って「デニムの織りの違いを1枚に表現」した新しい価値を作ろうとするダルチザンの遊び心、素敵です。
似たようなコンセプトとして、同じダルチザンから様々な種類の生地を同時に使った「セールスマンジーンズ」っていうのがありましたが、あれは単発のギミックアイテムに対して、今回のトリプルテキスタイルは新しい可能性を感じます。
もし織りの種類によって明確な色落ちのコントラストが出てくるのであれば、この技術はダルチザンの新しいデザイン表現の一つになっていくかも知れません。
例えばベースは右綾で作り、イラストやロゴなどをこの技術を使って左綾で織り込んでおき、
「新品の見た目は無地だけど、色落ちするとイラストが浮かび上がってくる」とか、そんなデザイン表現。
デニム製のバッグ小物などに採用しても十分面白そう。
是非店頭でも手にとって確かめてみたいですね。
今日の一枚
あみだくじみたいな、歩道の模様。
本日もご一読、ありがとうございました。
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