こんにちは、インディ(@aiirodenim)です。
本日は、私が持っている本の中で最もお気に入りの書籍の一つをご紹介します。
再三このブログでも話題にしていますが、私はベトナムZIPPOが好き。ということで、それにまつわる書籍が『VIETNAM ZIPPOS』(by Sherry Buchanan)。

ベトナム戦争の戦地にて、兵士が身につけていた「ベトナムZIPPO」に関する多くの写真と共に、それらのデザインに込められた兵士の想いやその社会的背景の説明、それらの歴史的資料などが掲載された、2014年に発行された洋書です。
これから50年は残る、名著だと思います。
私は【VINTAGE MINT CASE】のデザインソースとして、良く眺めています。

ZIPPOのコレクターって世界に一定数いますが、世界中の禁煙ブームの中でそれも減少傾向。さらにその中でも「ベトナムZIPPO」のコレクターとなると超ニッチなカテゴリー。それ故にこの手の資料的な書籍自体が殆ど無いのが現状です。
その中で、この『VIETNAM ZIPPOS』は非常にボリュームがあり、資料として十分価値があるものになっています。今後、これを越える資料は出てくること無いだろうとすら思います。

書籍内に散らばるのは、当時のベトナム戦地の写真。
戦地に赴き任務を遂行するアメリカ兵士達の写真の中には、国を背負うのではなく「家族への愛」を背負い、勝つことよりも「帰りたい」と願った兵士たちの姿が。

極限の中で彼らが「無事に帰って家族に再び会う」ことを願い、思い思いのメッセージを刻印して肌身離さず持っていた通称:ベトナムZIPPOは、やはり「ロマンあるプロダクト」と言えるでしょう。

この書籍の素晴らしいところは、コレクションされているベトナムZIPPOのモデルの刻印デザインや文章に対して、社会的背景を踏まえた細かい分析と説明が加えられているところ。

戦争だけでなく、なかなか日本人は知ることの無い、政治や人種差別なども含めたアメリカ独特の複雑な社会問題への憂さ晴らしが、ベトナムZIPPOをキャンバスにして行われていた様子も良くわかります。

軍ものアパレルデザインで散々見かける『DEATH FROM ABOVE』に関する説明も。

そんな難しいことは抜きにしても、写真を見るだけでベトナムZIPPOのヴィンテージ・プロダクトとしての「極限の世界で使われた経年変化」の美しさには見とれるばかり。

私にとっては大満足の書籍ですが、この書籍は「アメリカ側がアメリカの立場に立って記録として作った」もの。
もしこれを越える資料が作れるのであれば、当時のベトナム国内の様子や、実際にまだ生きているであろう当時街角でこの刻印をしていたベトナム人の方へのインタビューとか、そういう「両サイド」の視点でまとめた「ベトナムZIPPO本」を作って欲しいなぁ。

この『Vietnam Zippos』 (by Sherry Buchanan / Published by University Of Chicago Press)は日本国内で流通されておらず、輸入する他に手に入れる方法がありませんでしたが、最近はAmazonで調べると輸入している業者なんかがサクッとヒットするようになっています…便利な世の中になったものですね。
もしベトナムZIPPOに興味がある方。
なかなか貴重な書籍なので、手に入るウチにゲットしといた方が良いかも知れません。洋書ですし、本棚に入れてるだけでもカッコよかったりしますしね(^^)
最近はインスタもマメに更新中なので、宜しければフォローください↓
本日もご一読、ありがとうございました。
コメントを残す