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ロープ染色
ロープ染色の概要
読み: ろーぷせんしょく / 英語名: Rope dyeing
ロープ染色とは、デニム生地を織るために使う糸をインディゴ染めする染色方法の一つである。
綿糸を数十本まとめてロープ状に束ね、ロープ染色機を用いてインディゴ染料の入った液層の中に通しては空気に触れさせる工程を何度も行うものである。
もともとインディゴ染料は空気に触れて酸化することでブルーに変化する性質を持つが、一度では濃い色には染まらない。
そこでこのロープ染色機を使って染料につけては空気にふれさて、という工程を繰り返して濃いブルーを糸に定着させて行くのである。
どれだけの時間、何回このロープ染色を行うかというレシピ次第で、後に出来上がるデニム生地のクオリティを左右する非常に重要な工程である。
ロープ染色された糸は通常デニム生地を織る際の「経糸」に使われ、「横糸」には染色されていない綿糸を使うことが一般的である。
ジーンズの色落ちのメカニズムはこのロープ染色から生まれる
尚、このロープ染色はその製法の流れ上、綿糸の表面外側からインディゴ染料を徐々に染み込ませて行くため、サジ加減によっては糸の芯まで染まらない状況が生まれる。
これが糸の「中白」と呼ばれるもので、これを使ったデニム生地のジーンズを穿き込むと糸の表面のインディゴ染料部分が削れ、糸の「中白」部分が表に現れることが「色落ち」と呼ばれる元となり、メリハリがあるアタリ・縦落ちが生まれる大きな要素となる。